鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
4月~5月は専門資格の登録証が届きます。看護師は免許証が届くまでに時間がかかるため、その間に免許証の代わりとなる「登録済証明書」が発行され、介護福祉士は「介護福祉士登録証」が届きます。新人さんたちはそれらの登録証を持って、所属長と一緒に看護部にやってきますが、みんな'きらきら'していて、きらきらオーラがまぶしい!
さて、今回は介護福祉士資格を「実務経験ルート」で取得した3名を紹介します。介護福祉士を取得するためにはいくつかのルートがあり、「実務経験ルート」はその一つです。介護現場で3年以上の実務経験を積み、さらに実務者研修修了が必須、そして介護福祉士国家試験を受験するルートです。3名はそれぞれ異なる病棟で実務経験を積み、就労の傍らで実務者研修を受講し、合格を勝ち取ることができました。晴れて新人介護福祉士として、4月から新人研修にのっています。当院ではこのルートで資格を取得する介護福祉士が毎年誕生しており、これから先、資格取得を目指す人にとっての目指す姿として活躍してほしいと思います。
そして看護師では、当院にとって9人目となる特定行為研修修了者が誕生しました(現在、院内には8人在籍)。受講中は、課題の多さに泣いたりくじけそうになっている姿もありましたが、先輩たちからのエールもあって踏ん張りました。4月には昇格・異動が決まっていたため、「それまでには終える!」という強い意思で、最後の集中力はすばらしかったです!管理業務と特定行為の2足のわらじになりますが、こちらも活躍が楽しみです。
院内の教育体制を「学びサポート」と名称を変えて2年目。受講対象者はクリニカルラダー、実地指導者、看護補助者等、13に分けて(管理者は除く)、今年度の院内研修がスタートしました。テーマはフィジカルアセスメント、臨床推論、倫理、研究、ImSAFER、地域連携ほか、年間で約90の研修が計画されています。特徴の一つは、多くの研修が看護師と介護福祉士が一緒に受講することです。他院では珍しい体制かもしれませんが、当院では長くこの体制で実施してきました。看護部の強みの一つである「看護と介護の協働」は、ケアの現場だけではなく、研修や委員会活動においても然り。資格が異なることで視点も異なり、あらたな気づきやお互いを理解することにつながっていると思います。ぜひ、切磋琢磨しながら成長していってくださいね。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
2025年度が始まりました。4月からの看護部の体制で、あらたなチャレンジがいくつかあります。1つ目は副部長の体制です。昨年度までは2名の看護師でしたが、今年度はそこに介護福祉士の副部長を1名加えて、3名体制としました。100名弱の介護福祉士が働く当院だからこそ、さらなる発展を期待してのことです。看護部副部長として介護福祉士が立っている病院はそれほどないと思うため、画期的なことだと考えています。看護師副部長1名もあらたな昇格です。顔ぶれ、人数ともに新しくなり、これまで以上に看護部を盛り上げていってくれることを楽しみにしています。
2つ目のチャレンジは、「回復期介護科」の新設です。従来、回復期4病棟にそれぞれ介護職を配置していたものの、施設要件上では配置数が小さいため、介護職同士の連携が少ない、休みの希望が重なれない等の問題がありました。これらの問題を解決するために、2年前から2病棟の介護職をワンチームにする体制に取り組み、そして今年度「4病棟介護職ワンチーム」に至りました。責任者にはあらたに介護科長代理をたてました。モデルがない中で運営していくことになりますが、介護職の力を大いに生かし、柔軟な発想で進んでいってくれることを期待しています。
春は異動があります。'その部署に3年以上'が異動の基準になりますが、意向調査の結果や全体のバランスで決定します。この春は特に科長職の異動が多めでした。病棟機能が異なると管理内容や方法に違いが出てくるため、役職者であっても初めてあるいは久しぶりの機能の病棟に異動すると、しばらく固まってしまいます(笑)。でも、わからないからこそ必死に知ろうとする姿はエネルギーがあふれています。また、新しい目は、そこでは当たり前にされていたことを変えていくきっかけにもなります。異動や新人さんを迎えたり'ざわざわ'する時期ですが、それも楽しみながらみんなで進んでいってもらいたいと思います。
それでは、今年度もよろしくお願いいたします。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
2024年度もあとひと月となりました。各委員会・会議の「年間活動報告とまとめ」が続きます。日頃はなかなか出席できていない委員会でも、ここだけは!と思い、先日セーフティマネジメント(以下、セーフティ)委員会と看護部療養支援委員会の報告会に出席しました。
セーフティでは、今年度「転倒転落骨折予防」「マニュアル・学習会」「誤認防止」の3つの班を作り活動。転倒と言えば回リハ病棟のイメージが大きいように思いますが、地ケア、難病、緩和等、疾患から影響される転倒はどこの病棟でも発生しています。今年度は、転んでも衝撃を吸収してくれる床マット『ころやわ』の試行や、職員が開発した『つるピクト』(2022年1月ブログ)を進化させるなど、いろいろな取り組みをあらためて理解しました。
療養支援委員会では、「退院困難な方への支援」をテーマに、各病棟から報告されました。共通していたことは、患者さんと家族の意思が違う時にどのように関わっていくかということ。患者さんを一番に考えても介護する家族の環境が整わなければ現実は厳しく、何度も話し合ったり、その家族を誰がどのように支えるのかなど、1つ1つが大切な事例として報告されました。印象に残った一つは、長期療養になる患者さんが多い特殊疾患病棟での「外出・外泊支援」でした。退院することは難しいけれど、数名の患者さんの自宅への外出・外泊を叶えているすばらしい支援!「無理」ではなく、いかに実現させるかであり、患者さん・家族にとっては大きな希望になると感激しました。
コーチングとは、広辞苑第六版によると、①コーチすること。指導・助言すること。②本人が自ら考え行動する能力をコーチが対話を通して引き出す指導術、と示されています。そして、組織にコーチングを導入することで、職員の自主性を引き出し、全体の活性化に一定の効果が期待できるとされています。
2023年8月に当院に就任された出江(いづみ)紳一副院長は、国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチでもあり、当院でのコーチング導入を提案して下さいました。事務局がこつこつと準備し、そして満を持して(!?)、プロジェクトキックオフの日を迎えることができました。プログラム提供元である'コーチエイ'とリモートでつなぎ、今回は説明を聞くだけかと思いましたが、しばしば「1 on 1」。しかも、答えは自分の奥に眠っているような内容で、'そういえば、自分が大切にしていたことってこれだったな'と深く思い返すことも。参加した全員がそれぞれに感じることがあったようで、終わった後の皆さんのとても良い表情と良い雰囲気が印象的でした。変化していく様子(?)を、定期的に報告いたしますね。