鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
コロナ第7波の局面の7月に、神奈川県健康医療局医療危機対策本部から「新型コロナウイルス感染症患者の入院受入実績のない病院での受入をはじめとする対応病床の確保・拡大について」の通知がありました。内容は、(1)「これまでコロナ入院受入実績のない病院における新たな病床確保」、(2)「既に対応病床を有する病院における病床拡大」の依頼です。慢性期機能の当院ではコロナ受入を行っていませんでした(下り入院は除く)。けれども、地域医療に貢献するべく、この通知を受けて病床申請を決定しました。受入病床は地域包括ケア病棟の2床です。患者受入に向けて、ハード面・ソフト面さまざまに準備を整えました。
そして、患者を受入れたそのタイミングで取材の申し込みがありました。コロナが拡大する中、慢性期でもコロナ患者の受入が始まっている現場の状況をニュースで取り上げてくれます。受入れる患者は「症状が落ち着いている」「軽症」という条件ではありますが、1人でも多くの方の療養支援を行っていきたいと思います。そして、受入が決定し、対応してくれる職員には心からエールを送ります。
地域包括ケア病棟の一角にコロナ受入病床を2床確保しました。
個室の外から病室の中の様子を撮影。
実際の映像(イメージ)。
実際の映像(イメージ)。地域包括ケア病棟管理者の大科科長より、
「慢性期でも協力して、地域貢献に努めていきたい」とのコメントです。
前回のブログで、当院に入職となったインド人特定技能実習生3名を紹介しました。3名とは定期面談を行っていますが、成長のスピードが速いと感心しています。できる行為が着実に増え、難しいと思う漢字もどんどん書けるようになっており(例えば、「導」)、計画した指導スケジュールが前倒しになりそうな勢いです。そんな姿を見て「次も採用したい」という思いが固まっていたところ、早々にその機会が回ってきました。来春入国できる候補性が紹介され、さっそくインドとつないで候補生とリモート面接を行いました。今回は4名と面接することができ、私も少し慣れてきた分、ちょっと突っ込んだ質問もしましたが(笑)、誠実な態度と素敵な笑顔で皆さん対応してくれました。選抜しなければならないことに心が痛みます・・。順調に進むと来春には入職になりますので、春の楽しみが一つ増えました❤。
皆さんの笑顔はとても素敵でした。
日本で介護職を目指す理由や休日の過ごし方、ちょっと突っ込んだところでインドの結婚事情について聞いてみました(笑)
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
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介護職員が全国的に不足する中、当院も例外ではなく、介護職員の採用に知恵を絞っています。そのような中、昨年度インド人の介護技能実習生についての紹介を受け、実際に受け入れている病院の見学を行い、評価が高いことから受け入れを決定しました。候補生はインドの看護師資格を有しており、人のお世話が好きということと日本で働きたいという強い思いが共通しています。インドにいる候補生20人近くとリモート面接を行い、皆さんの真摯な態度が画面を通して伝わり選考に悩みましたが、最終的に3名を決定しました。
順調に進んでいれば昨年の8月には入職予定でしたが、次々と襲ってくるコロナ波の影響で2022年になっても入国延期が続いていました。それでも第6波と第7波の隙間の時期に入国がかない、予定より1年遅れのこの7月に3名は来日することができました。(この間に、技能実習から特定技能1)に切り替えになりました。)
教育担当介護係長を中心に受け入れ病棟の介護係長たちで準備を進め、インドの基礎知識を学ぶ時間を設ける等も行ってきました。3名はすでにチームの一員として、それぞれの場所で学び始めています。コロナの拡大が続く毎日ですが、日本の生活に慣れ、介護を学び、そして目標である介護福祉士資格をぜひ取得してほしいと思います。3名の成長がとても楽しみです!(今後、定期的に3名の様子を紹介します)
技能実習制度は「国際協力の一環」のため、特定技能制度は「国内の人材不足解消」のために設けられた制度。法的根拠、在留資格、職種・作業、受け入れ方等、異なる。
「特定技能受け入れPJ」で指導の方法やふりがな付きの資料の準備、その他いろいろ打ち合わせをしています。
入職日が決定し、おもてなしの準備中。
それぞれの病棟でもおもてなし。
院長からの辞令交付。日本人よりお辞儀が深い・・
左から、院長、プリヤさん、プリティさん、イラキヤさん、小澤。
これからどうぞよろしくお願いします。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
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毎年6月に病院賞の表彰があります。前年度、病院の質の向上、知名度向上、運営等に功績のあった個人もしくは団体に贈られます。今回も自薦・他薦合わせて多くの推薦があり、審査の結果、看護部の個人・チームがたくさんの賞をいただきました(詳細は「院長通信2022年 第6号」)。
看護部の受賞者は、チャレンジドスタッフ・コーチ、市民ワクチン接種チーム、クラスター対応にあたった病棟、介護医療院における食事介助スタッフ募集システムを企画した『介護業務タスクシフトプロジェクト(PJ)』です。介護支援PJは院内全体を巻き込んだ新しい試みとして評価され金賞を受賞しました。そこには他病棟スタッフ、リハ部、地域連携室、歯科衛生士、医師!、そのほか協力してくれた職員がいたからこそ受賞につながったと感じます。
受賞者、ならびに受賞こそならなかったものの推薦された個人・チーム、さらに推薦はなかったもののコロナ禍で日々頑張ってくれている職員一人一人が賞に値すると思います。次年度も一人一人の実践、活躍が評価されることを楽しみにしています。
銅賞のチャレンジドスタッフ・コーチ。
(チャレンジドの言葉について、よろしければこちらのホームページをご参照ください。 https://www.prop.or.jp/about/challenged.html)
銅賞の市民ワクチン接種チーム。
現在も活躍中です。
銀賞のクラスター対応病棟。
一致団結で短期間に収束することができました。
金賞の介護業務タスクシフトPJ。
院内初の新たな発想で取り組み、多くの職員から協力をいただきました。
「第16回セコム医療・介護グループ関東地区合同研究発表会」が開催されました。ここ2年は対面ではなく、あらかじめ録画した発表を視聴する形でしたが、今年度は現地とリモートのハイブリッド形式で行われました。
当院からはリハ部、栄養科、看護部がエントリー。看護部からは、介護医療院の立ち上げから関わってきた青木科長(現在は特殊疾患病棟管理者)が「身体拘束ゼロに向けた職員の意識の変化~病院から施設への転換 介護医療院での取り組み~」というテーマで発表しました。
内容は、療養病棟から介護医療院へ転換し、それまでは経鼻カテーテル等の自己抜去予防や医療的に必要と判断した場合、やむを得ず『ミトン』等を着用していたけれども、介護施設では身体拘束が禁止。そこで拘束ゼロを目指して取り組み、実現できた経過において職員はどのような意識の変化があったのかをインタビューからまとめた研究です。
この発表が見事銀賞を受賞しました!拘束廃止に取り組む中で、経管栄養の入所者さんが経口摂取ができないか試み、好きなものからトライした結果、経口摂取に移行でき、その方の笑顔のスライドは感動する1枚でした。時間に追われながら毎日研究に取り組む姿を見ていたので、「努力が報われたね」と喜び合いました。大変お疲れ様でした。
セコム医療・介護グループ関東地区
合同研究発表会ポスター
会場はこんな感じ。
見事に銀賞を受賞した青木科長。おめでとうございました!