鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
前回のブログで少し触れた「法人施設から戻ってきた職員」3人の様子を紹介します。
1人目は、2年間訪問看護ステーションを経験した看護係長です。出向前は、緩和ケア認定看護師として緩和ケア病棟に従事していました。在宅で生活する癌患者さんは多く、入院患者だけではなく広い範囲で患者さんを見てほしい、地域に役立ってほしいという願いから出向を決めました。2年間の間に在宅で暮らす多くの方に出会い、支援し、そんな中で社会資源に関する制度やシステムを知り活用することや、タイミングを逃さない支援の大切さなど、多くの学びがありました。現在は、院内に設置されている訪問看護ステーションサテライトと、この6月からあらたに運用開始となっている「在宅医療介護支援室」を掛け持ちし、院内と地域を回っています。
サイズは小さくても(笑)、ガッツあります!
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2人目は、1年間急性期病院(横浜新緑総合病院)を経験した看護係長です。当院での経験は長く、多くの病棟に貢献してくれています。患者さんが当院に入院される前の急性期病院で受けてくる治療、看護等を知ることで患者さんの全体像をさらに深くとらえられるという確信と、当院の入院患者に多い脳卒中、骨折の急性期を直接観て、回復期リハ病棟はじめ看護部全体の看護の質向上に寄与してほしいという願いで出向を決めました。当院では経験できない術前・術後看護、がん治療等、1年間で濃厚な学びがありました。出向中の定期報告時も、ノートにびっしり疾患の学習がされていました、「大変~」と言いながら、その姿はキラキラしていました。現在は地域包括ケア病棟で活躍してくれています。
急性期病院を経験した畑中看護係長。初めての電車通勤。
暑さにも寒さにもコロナにも、そして人込みにも負けずにやり遂げました!
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3人目は、1年間老人保健施設の定期巡回を経験した介護係長です。当院で働きながら介護福祉士資格を取得し、さらに介護教員免許まで取得した士気高い彼は、出向前は回復期リハ病棟で、自宅退院を目指して回復していく患者さんを支えていました。退院前に必要な介護はどんなことか、退院後の在宅ではどんな風に過ごされているのか等を見てきてほしいという思いで出向をお願いしました。定期巡回は、入浴、食事介助などの身体介護を中心に10分~15分の短時間の訪問を要望に応じて複数回行います。安否確認や服薬介助、おむつ交換なども定期的に行います。1年間を終え、「切なさ、楽しさ、苦しさ、不安、喜びと利用者との関りから生まれる感情が介護として自ら行動する原動力になる」という深みのある言葉が心に残りました。現在は、特殊疾患病棟で長期療養患者の介護を提供してくれています。
定期巡回を経験した富樫介護係長。
利用者さんから慕われたのは、'人間性'ですね。きっと・・。
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それまでの生活スタイルとは一転するそれぞれの時間でしたが、最後まで続けられたことに大きなエールを送りたいと思います。学びを実践に活かし、患者さん、ご家族、職員から信頼される存在になってくれることを期待しています。最後に、快く受け入れていただいた各施設に感謝いたします。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
別れと出会い
新型コロナウイルスワクチン接種が急に始まり、調整と実施にバタバタ追われているうちに4月が終わり、外はすっかり新緑に変わっていました(*_*)。そんなこんなで、今回書き留めておきたいことは少し前のことになってしまいますが、ご容赦ください。
昨年度末に、当院にとても長く貢献してくれた職員が退職しました。介護福祉士の彼女は、看護部の介護福祉士の歴史をゼロから作ってきたメンバーの一人です。私が病棟科長の時に一緒に働き、「病院という中で介護福祉士はどんな役割を果たすか」ということをよく話し合っていました。そういう時間を通して、私の中での介護職に願うことや思いが育てられてきたのであろうと感じています。
彼女の介護はとてもきめ細かくてあたたかみがあり、そしていつも明るい笑顔は患者さんだけではなく、職員にも安心感をもらしてくれました。そんな彼女のこれからの活躍を願って、エールの気持ちを込めて今回ここに書かせてもらいました。地元に戻っても、介護を必要とするたくさんの方にあたたかい介護を届けてほしいと願います。
退職が決まっても送別会ができない今、係長会の中でささやかにエールを送りました。
(右が退職した彼女です)
さて、一方で、法人施設から戻ってきた職員との再会、新しい入職者との出会いがありました。法人施設(訪問看護、定期巡回介護、急性期病院)から戻ってきた職員については次回紹介することにして、新人さんのことをちょっとお話ししますね。今年度は、16名の看護師と3名の介護福祉士、2名のメディカルアシスタントの新人さんが入職してきてくれました。
入職式は今年度もセコム提携病院神奈川ブロック合同とはならず、それぞれの病院で執り行われました。入職式が終了するとさまざまなオリエンテーションが怒涛のごとく続き、看護部はさらに独自の新人研修が続きます。真面目な講義、心をリラックスさせる演習、ハイキング等々、盛りだくさんの内容です。はじめは緊張と警戒?であまり会話もすすんでいなかったようですが、多くの研修時間を一緒に過ごすことで徐々に打ち解けて、最後には「たくさんの仲間と話すことができてうれしかった!」「全員と話せなかったことが残念だった」と目をキラキラさせて話してくれました。看護部の一員として、成長を支えていきますね。よろしくお願いいたします。
新人さんを迎える準備。
職種を超えたたくさんの職員からのメッセージが集められました。
完成!(もう1枚あります)
ここからは看護部新人研修の様子です。
新人研修の一環として、院外活動があります。
今年度は弘法山ハイキング。桜が間に合い、とてもきれい!
しかし、癒されてばかりもいられず、グループに分かれて課題+時間制限があります。みんな、がんばってー。
仲間との関りを通じて生まれた新たな自分を表現する
「マイシルエット」作成中。
まずはこのご時世、感染対策は必須。しっかり習得してね。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
1.あらたな形で病院説明会
この1年間は新型コロナウイルスの影響で、人が多く集まる状況を作ることや県をまたぐことが自粛となり、参加を予定していた病院説明会はほとんどが中止になりました。就職につながる一つのきっかけになる看護学生の実習も中止あるいはごく短期間になってしまい、当院を知ってもらう機会が大きく減った年でした。それでも今年に入ってからweb説明会、直接説明会が形を変えて少しずつ動き始めました。
web説明会は1枠25分程度で、最大8回の説明になります。聴講者が振り分けられる回と自由に聴きにくる回があり、振り分けられる回は、慢性期にそれほど興味を持っていなくても聴いてもらえる(聴かされる!?)機会になります。画面に向かってつい力が入ってしまい、最後の回は声はがらがら、活舌も悪いという消耗具合でしたが・・(泣)。
直接対面では、出展側人数と1ブースに訪問する学生人数を制限し、アクリル板設置やフェイスシールド着用等の感染対策を徹底した中での説明になりました。久しぶりの直接説明会は、学生さんの反応がよくわかり言葉のキャッチボールもできてやっぱりいいなと実感しますが、形が変わっても当院の魅力を伝えていきます!6月まで説明会が続きますので、都合のつく学生さんはぜひ聴きに来てくださいね。(インターンシップも形を少し変えて、やってます!!)
当たり前になったwebオンライン説明会
web説明会は、感染防止になることが一番ですが、足を運ばなくてよいため時間が有効活用できる、多くの学生さんに聴いてもらえる等のメリットがあります。
横浜での対面説明会に人事採用担当の八木さんと出席。
当日の参加者は500人!当院のブースにも多くの学生さんが来てくれました。
2.今年度のまとめと新年度の準備
2-3月は年間評価と次年度の準備に追われます。評価については'普段からこつこつやっておけばよかった'と毎年この時期に反省し、年度初めは'こつこつ'やるのですが、結局今年も反省しています・・。
看護部では、病棟、病棟以外(外来、中材他)、委員会、会議の年間評価を行い、科長会の場で各責任者が報告します。先日の科長会では病棟からの報告がされました。「できたこと」「できなかったこと」がそれぞれにありましたが、できたことは大いにほめて、できなかったことは理由や背景を明確にして、何をどのようにするとできたのかを次年度の課題にしてもらいたいと思います。
このあとも委員会等の報告が続きますが、私からは一足先に看護部年間総括をさせてもらいました。目標達成しなかったこともありますが、今年度は新型コロナウイルス感染症への対応が最重要項目であり、患者さんの単発発生事例はあったものの看護部職員の罹患はなく、感染も最小限にとどめられことは大いに評価できることを伝えました。今年度も残りわずか、もうひと踏ん張りします!
科長会で、各病棟の年間評価を報告。
「できたこと」には残業時間削減、大浴場利用率上昇、コロナ禍で退院支援の工夫等、
「できなかったこと」には学習会開催、退院後訪問等があげられていました。
次回の会議報告に向けて、係長さんたちが熱くディスカッション中!!
(しかし、密ですね)
次年度の人事異動も発令しました。(ざわざわ)