鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
9月28日に秋桜(コスモス)祭を開催しました。秋桜祭のルーツは、過去の9月15日=敬老の日にちなみ「敬老会」という名称で、患者さんに元気に過ごしていただきたいという願いで開催されてきた病院のお祭りです。それから時代が変わり、「敬老会」にはそぐわない年齢層の患者さんが増えてきたことから「秋桜祭」に名称が変わりました。
ここ数年はコロナ禍で余儀なく中止せざるを得ませんでしたが、今年度こそ・・とみんなの思いをつなげて開催に至りました。ただ、過去のように屋台や参加型イベントを含めて2日間とはいきませんが、鑑賞イベントを主に1日開催となりました。
開催の正式決定が7月であっため、演目に協力してもらえる方々へのオファーがそこからスタート。開催まで短い期間しかなく、院内の担当者は「だめもと」で地域のサークルや学校に電話をかけまくり、最終的には7つの団体から協力を頂けることになりました。
迎えた当日、各病棟では多くの患者さんに鑑賞していただくために2部制として、病棟ごとに違う演目→フラダンス、弦楽合奏、和太鼓、フルート、お琴、ハンドマッサージ&ネイルを割り振りました。実際に楽器を触わり喜んでいらっしゃる患者さん、音楽に合わせて手拍子する患者さん、和太鼓を聞き感激で泣いている患者さん、ネイルで「若返った」と笑顔の患者さんほか、ほんのひと時ですが患者さんに楽しんで頂くことができたのであれば、担当者・病院職員ともども幸甚です。ご協力くださった団体の皆様と企画運営に携わってくれた職員に感謝いたします。
2年目を迎える職員のケア実践報告会がありました。研修の主な目標は、①事例を通して自分の思い(観)に気が付き、他者に伝えることができる ②看護観・介護観を深めることができる等です。
発表会までにアセスメントの理解やまとめ方を3回の研修で学び、この日を迎えます。患者さんと関り、そこからの学びや自分が大切にしたい看護・介護観を聞けるこの発表会を、私自身毎年楽しみにしています。慢性的に疼痛がある患者さんへ温タオルや罨法を用いた事例、焼き肉が好きな嚥下障害のある患者さんに焼き肉をガーゼで巻いて味わってもらうことを試みた事例等、18名の大切な事例を聞き、1人1人の様子や患者さんの姿を思い描くことができました。発表後の所属長からの、真摯に向き合っている姿をねぎらうコメントも温かかったです。
事例をまとめるために遅くまで病院に残っている姿もあちこちで見かけましたが、形にできて発表できたことは成長のあかしですね。これからも看護・介護を深めていってほしいと願います。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
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夏休みを利用して、学生さんがインターンシップや見学実習に来てくれました。市中ではコロナ11波?と思われる流行が始まり、罹患する職員もぽつぽつ出てきたため、学生さんの受け入れに迷いもありました。けれども、'5類になったコロナに振り回されてはいけない!'と切り替え、来ていただきました。
インターンシップは看護と介護の学生さん、そして見学実習は、加茂暁星高校看護専攻科1年生の学生さん26名がはるばる新潟からやってきてくれました。こちらの学校は当院に就職してくれた実績や、担当教員が神奈川県内の病院と関係があったり、そしてコロナ以前は同じように見学実習に来てくれていました。当日の滞在時間は2時間の制限!いかに効率よく院内を回るか・・結果、あちこちの病棟、リハ訓練室、屋上訓練室、和室等々、階段を上ったり下りたり(しかも速足)。マスク+フェイスシールドが暑さに上乗せされてみんな汗だく・・それでもキラキラした瞳で興味深く見学してもらえ、「慢性期いいな」とつぶやいてくれた学生さんもいて、その言葉だけで元気になれました。暑い中、ありがとうございました。
8月9日夜に神奈川県西部を中心とする震度5弱の地震が発生。前日に南海トラフ地震注意報が発令されたことを受けて、9日は日中に緊急BPC会議を開催していたタイミングでした。病院に大きな被害はなかったものの、小田急線が止まり、帰れなくなってしまった職員数人が病院に泊まりました。翌日、副部長とチーフを中心に災害マニュアルを再点検し、不足情報の確認等を行いました。
そして今回、台風10号発生の影響による大雨で、こちらは大きな影響を受けました。病院本館1階に水が入り込み、訓練室、検査室等が浸水。エレベーター2基が停止、さらに水が出なくなるという状況に。そして小田急線が鶴巻温泉駅を含む一部区間の運転見合わせと病院から最も近い国道246号線のトンネル・のり面のがけ崩れによる通行止めにより、職員の交通手段への大打撃。患者さんの安全は確保されていましたが、職員数が少なくなったことによるケアの不足は否めませんでした。
その後、設備は通常に戻りましが、この程度の被害で済んだことを幸いとして、普段からの災害対策をより強化しなければと痛感しました。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
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7月1日に、当院としては3期生になるインドからの3名を介護職としてお迎えしました。過去2年は、渡航の調整で予定より入職が遅れましたが、今年度は予定通りの日程で迎えることができました。一昨年に3名、昨年は2名を迎え、頑張っている5名に対して、今年度の「病院賞・銀賞」が贈られています。
インドの国土面積は日本の8.7倍と言われ、同じ国でも食べ物、言語、宗教ほか、さまざまに違っています。今回お迎えした3名の出身地は「メーガーラヤ州」というインドの北東部で、食べ物については。カレーよりもヌードルをよく食べるそうです。日本のカップラーメンがとてもおいしいと話してくれました。
環境が大きく変わり、そしてこの猛暑ですが、体調を崩さず少しずつ慣れていってもらえるといいなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
私事になりますが、「日本看護協会会長賞」を頂くことができ、6月に『日本看護協会通常総会』の場における受賞式に出席してきました。神奈川県看護協会小田原支部理事としての地域への貢献、看護師特定行為研修試行事業への参加による制度確立への貢献等を認めていただき、今回の受賞に至りました。
すべてのことは、きっかけを作ってくれた人や支えてくれた人がいたからこそであり、あらためて皆さまに感謝いたします。その分、私もできる限りの力で恩返ししたいと思います。この度はありがとうございました。