小澤看護部長のブログ「Ozawattiの徒然なるままに」バックナンバーです。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
残暑が続いていましたが、やっと秋本番になりました。秋はひんやりした空気によって気持ちが落ち着き、集中力が高まると言われています。一方、学術誌「米国科学アカデミー紀要」掲載されたベルギーの研究によると、集中力を必要とする課題では脳は夏に最も活発に活動したが、冬は活動量が大幅に減った。記憶力を必要とする課題では、脳の活動は秋にピークに達し春に低くなっていた。という報告がありました。脳が季節に反応しているという、面白い報告ですね。
さて、そのように考えると、秋に開催される研修会や学会の学びは記憶に残りやすいということですね。10月は、看護部ではグリーフケア、論理的思考、事故要因分析、リーダーシップ、ハラスメント防止等、さまざまなテーマで研修会が開催されました。また、レジリエンスやアロマ&ハンドトリートメント等の外部研修、さらに「死の臨床研究会年次大会」参加等、活発に学びの時間を得ています。そしてこの先も、院内研修に加えて、看護師・介護福祉士ともに学会発表・参加を控えています。学んだことを自分の中だけに留めずに、ぜひ患者さん・入所者・ご家族、仲間に還元してもらいたいと思います。
5Sとは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字の「S」をとったものです。 そして、組織全体でこの5つの要素に取り組むしくみ作りや改善が「5S活動」であり、ミス・事故防止だけでなく、業務効率、コスト削減、組織の活性化等の効果があるとされています。
当院では10年以上前から5S活動に取り組んできましたが、セコム医療提携病院全体の活動として、2017年から提携病院同士の相互ラウンドを行っています。
今回、医療システム本社からのラウンドを受けました。事前に指定された部署に加え、当日来院後に「スマホルーレット」で選ばれた3か所は'突撃訪問部署'となり、30分前に告知されました!
ラウンド結果はこんな感じです(一部)。
・整頓:表示は「1対1ルール」=置き場所が決まっており、ルール通りに表示・置くということの徹底を。
・清掃:椅子の足元や窓枠等は定期清掃を。(要は、ほこりが目立ったということです( 泣))
・清潔:物を入れている段ボールや缶は、虫が発生したり錆びるため使わないように。
看護部長室は今回のラウンドはありませんでしたが、私のデスク周りも整理整頓が必要と自覚しています(汗)。よくできている部署を見習って、習慣にしようとあらためて心した次第です。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
9月28日に秋桜(コスモス)祭を開催しました。秋桜祭のルーツは、過去の9月15日=敬老の日にちなみ「敬老会」という名称で、患者さんに元気に過ごしていただきたいという願いで開催されてきた病院のお祭りです。それから時代が変わり、「敬老会」にはそぐわない年齢層の患者さんが増えてきたことから「秋桜祭」に名称が変わりました。
ここ数年はコロナ禍で余儀なく中止せざるを得ませんでしたが、今年度こそ・・とみんなの思いをつなげて開催に至りました。ただ、過去のように屋台や参加型イベントを含めて2日間とはいきませんが、鑑賞イベントを主に1日開催となりました。
開催の正式決定が7月であっため、演目に協力してもらえる方々へのオファーがそこからスタート。開催まで短い期間しかなく、院内の担当者は「だめもと」で地域のサークルや学校に電話をかけまくり、最終的には7つの団体から協力を頂けることになりました。
迎えた当日、各病棟では多くの患者さんに鑑賞していただくために2部制として、病棟ごとに違う演目→フラダンス、弦楽合奏、和太鼓、フルート、お琴、ハンドマッサージ&ネイルを割り振りました。実際に楽器を触わり喜んでいらっしゃる患者さん、音楽に合わせて手拍子する患者さん、和太鼓を聞き感激で泣いている患者さん、ネイルで「若返った」と笑顔の患者さんほか、ほんのひと時ですが患者さんに楽しんで頂くことができたのであれば、担当者・病院職員ともども幸甚です。ご協力くださった団体の皆様と企画運営に携わってくれた職員に感謝いたします。
2年目を迎える職員のケア実践報告会がありました。研修の主な目標は、①事例を通して自分の思い(観)に気が付き、他者に伝えることができる ②看護観・介護観を深めることができる等です。
発表会までにアセスメントの理解やまとめ方を3回の研修で学び、この日を迎えます。患者さんと関り、そこからの学びや自分が大切にしたい看護・介護観を聞けるこの発表会を、私自身毎年楽しみにしています。慢性的に疼痛がある患者さんへ温タオルや罨法を用いた事例、焼き肉が好きな嚥下障害のある患者さんに焼き肉をガーゼで巻いて味わってもらうことを試みた事例等、18名の大切な事例を聞き、1人1人の様子や患者さんの姿を思い描くことができました。発表後の所属長からの、真摯に向き合っている姿をねぎらうコメントも温かかったです。
事例をまとめるために遅くまで病院に残っている姿もあちこちで見かけましたが、形にできて発表できたことは成長のあかしですね。これからも看護・介護を深めていってほしいと願います。