1.秋の異動
夏の猛暑が幻だったかのように涼しくなり、気づけば10月になりました。10月1日は、看護部にとっては「秋の異動日」でもあります。異動になる主な対象者は、昨年4月に新卒で入職した職員です。当院は亜急性期~回復期、慢性期、終末期等、多機能の病棟を有しており、そこで求められる知識、技術は当然異なっています。そのため、同時期に入職した職員の学べる機会をできるだけ均等にしたいという願いで、この時期に異動を実施しています。いわゆる「2年目の職員」にとっては初めての異動であり、不安や緊張が伴い、中には「この病棟(機能)でずっと学びたい」という人もいます。それでも、さまざまな機能を学んで成長してほしいという願いは変わりません。
異動した場所で経験を積むうちに、「こっちの(機能の)方が自分にあっている」という職員も少なくありません。また、異動することによって職員のつながりが拡がり、院内での知り合いも増えていきます。異動をマイナスにとらえるのではなく、新たな挑戦ととらえて成長していってほしいと思います。
さて、先日、食堂に'シェフ'がやってきました。イベントメニューのカレーを提供してくださり、おいしくいただきました。いよいよ食欲の秋だ!と気分が高まり、新型コロナの感染は続きますが、患者さん・ご家族、職員にとって少しでも楽しみのある秋になることを願っています。
食堂では定期的にイベントメニューが提供されます。
ゲストが登場されることは貴重!
カレーは辛さはおさえられていてまろやかクリーミー、鶏肉がやわらかーい!
グレープフルーツジェリー(左上)は果肉ざくざくで美味❤
看護部にいる古矢さんのお弁当を突撃訪問。
何の予告がないにも関わらずこのクオリティ。おいしそう!
2.新しい顔 その5
5年間、地域連携室で活躍してくれた岩川科長が、今年度看護部に戻ってきました。岩川科長は脳卒中リハビリテーション看護認定看護師であり、地域連携室ではその豊富な知識を大いに活用して、他病院や地域とのつながりを構築してくれました。
看護部に戻った当初は、岩川科長を長く知っている職員は5年ぶりに見る白衣姿に笑い(私も大笑い!)、地域連携室での姿しか知らない職員は「新しい科長さんですか?」といった反応でしたが、周囲をよそに本人はわくわくした様子!それから半年が経過しましたが、患者さん、職員とともに考え、喜び、悩み、ときに叱咤し、病棟で起こる一つ一つのことに真摯に向き合いながら、充実している様子が伝わってきます。本人からは「頑張りまーす!」と元気な言葉をもらっていますので、これからも頑張りを支えていきたいと思います。
チームステーションの奥にある科長デスク。
管理業務に奮闘!
回復期リハ病棟では、日々変化する患者さんに
対するチームでの情報共有は欠かせません。
1.新しい顔 その4
5月のブログで紹介した「外来・地域連携室・教育担当」に続いて、今回は「介護人事担当係長」を紹介します。
当院には現在120名強の介護職が在籍していますが、人材確保は欠かすことができません。昨年度までは私も地方の学校回りを行い(今年度はコロナの影響ですべて中止)、目の当たりにしたことは、学生数の減少とそれに伴い閉校が決まった学校が増えているということでした。超高齢社会の現在、介護職の需要は高まる一方で、成り手がいないという問題は深刻です。そこで、当院での介護職確保を強化するために、「介護人事担当」のポジションを今年度立ち上げました。
売りは、「担当者が介護福祉士であること」です。その役を担ってくれている鈴木 大輔介護係長は、介護教員資格も有しており、現場のこと、学校のことがわかるという強みがあります。最近では介護福祉士養成校の非常勤講師も務め、講義を聞いた学生が、「鈴木先生のような介護福祉士になりたい」と夢を描いて入職してくれたケースもありました。
鈴木係長からは、「鶴巻温泉病院の介護の魅力を存分に伝えながら、貴重な介護人材の採用につなげられるよう頑張ります!」と頼もしい言葉をもらっています。あらたな役割を創造してくれることを見守っていきます。
2.研修が開催できることに感謝!
毎年8月に恒例になっている外部講師による「問題解決のためのプレゼンテーション研修」を、今年度も開催することができました。病院や施設でのクラスターのニュースを聞くたびに、同じ医療従事者として心が痛み、当たり前にやっていたことができなくなっている今、研修が開催できることは本当に感謝すべきことなんだと感じています。
ラダーⅡ-1レベルの「問題解決技法・プレゼン力」研修。講師は東京工芸大学の大島武先生。とてもわかりやすい!
4つのテーマを各グループに振り分け、時間内に仕上げます。今年のテーマは「志村けんについて」、「日本の世界遺産について」などでした。
4ラダー選択コースの「段取り力」研修。「チームをまとめ仕事をやり遂げるために段取り力が必要、うんぬんかんぬん・・・」
1.「エキスパートナース」に紹介されました!
照林社が発行している看護雑誌「エキスパートナース」2020年7月号に、当院の取り組みが紹介されました。ページは「シリーズ・"食"をささえる」です。そもそもは、当院で活用している栄養補助食品を扱うM社さんからの依頼で、神経難病の患者さんの栄養管理を実例に挙げながら、 '低栄養'への効果的なアプローチを考えるというものです。
インタビューは、障がい者・難病リハビリ病棟の高橋看護係長と田中看護副主任、栄養科の柴管理栄養士の3名です。インタビュー場面に少しだけ立ち会わせてもらいましたが、栄養管理に対するそれぞれの思いが熱く語られ、ふっと「看護覚え書き」(ナイチンゲール)の一説を思い出しました。
『最も肝心な問題は、患者の胃は何を吸収できるかということ、つまり患者の胃は何から栄養を摂取できるかということであり、しかもこれを判定するのは患者の胃だけである、ということである。』『看護師の任務の中でも他に比較できないほど重要な任務は、患者の呼吸する空気に注意を払うことに次いで、患者の食物の影響を注意深く観察して、それを医師に報告することなのである。』
当院には12人の管理栄養士が在籍しており、病棟でのカンファレンスやNSTチーム活動、症例検討会等に積極的に介入しています。そんな頼もしい管理栄養士の方々から学びを得ながら、患者さん一人ひとりの病態や症状にあわせて栄養管理を考えることができる力をつけた看護師・介護福祉士に育っていってほしいですね。
2.web面会の様子
COVID-19の感染対策の一環として、原則面会禁止体制が続いています。何とか患者さんとご家族が会える方法はないかと検討し、6月4日からweb面会を開始しました。方法は2パターンです。一つ目は院内のiPad使用する方法、二つ目は面会専用PCを使用する方法です。iPadの場合は持ち運び可能なため場所を選ばないというメリット、専用PCの場合はご家族に病院まで来ていただくのですが、画面はiPadよりも大きく見やすいというメリットがあります。
web面会では、患者さんとご家族が顔を見て声を聞くことで、患者さんにとっては励みになり、ご家族にとっては安心を得る高い効果があります。それまで表情が優れなかった患者さんがご家族の声を聞き、自宅のペットや庭に咲いたお花を見て笑顔になる姿は深く心に刺さります。
web面会は完全予約制で病棟・療養棟別に枠が限定された状況ですが、一人でも多くの患者さん・ご家族に活用していただきたいと思います。