鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
1.2021年 年頭のごあいさつ
新しい年を迎えました。今年は新年の活気や風情は少なく、静かで、そして緊張感が大きい年明けの時間となっています。
1月7日に神奈川県に2度目の緊急事態宣言が発出されましたが、県内の感染者は増えるばかり・・。誰がどこで感染していてもわからない、感染していても無症状で気づいていないだけかもしれない・・、そんな状況で患者さん・職員を感染から守るためには、基本の感染対策を常委に正しく行い、少しの異常に早く気づいて対処することだとあらためて感じています。
年末年始も患者さんの外出・外泊は必要最小限に制限されたため、職員は患者さんにちょっとでも新年の雰囲気を味わってもらいたいとさまざまに工夫をこらしていました。社会全体が重苦しい中、少しでも元気と希望が届いてくれたらと思います。
収束という出口はまだ見えませんが、皆で協力して乗り切っていきたいと思います。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
思わず手を合わせてしまったほどの力作!
(2西病棟)
おみくじは大吉!喜んでいたら、
実は全部大吉だった(ネタばれ)
介護医療院は、いつも季節に合わせた飾りつけがされています。
鶴のまきちゃんも着物で盛り上げています。
おそろいのマスクもお洒落
お参りも様変わり。参拝人数制限+ソーシャルディスタンス。
(左)小澤、(真ん中)鈴木院長、(右)田村事務長
比々多神社で思わず購入した疫病退散のアマビエ飴。
収束祈願をしながら、おいしくいただきました!
2.出向、お疲れ様!
看護部では、法人関連施設との人事交流を積極的に実施しています。当院からは訪問看護ステーション(訪看)での研修をお願いしたり、逆に訪看の看護師や老人保健施設(老健)の介護福祉士が当院を経験したり、その期間は数日から数年になることもあります。
現在は、当院から訪看に2名(NS・看護師)、老健に2名(NS1名、CW・介護福祉士1名)、急性期病院に1名(NS)が出向しています。目的は、当院では経験できない分野を実際の現場で学び、戻ってきてその学びを活かしてもらうことです。退院指導は実施しているけれど自分たちの視線になってないか、実際の在宅の状況にあっているのか等の評価や、当院に入院されるまで過ごしてきた急性期の概要を知って、病態を予測しながらケアを提供すること等を期待しています。
先日、急性期病院に出向しているNSと老健に出向しているCWが、それぞれ報告に来てくれました。2人とも当院での経験は長く、係長という職位にもついていますが、仕事への向き合い方、倫理的問題、在宅で過ごす'その方'、必要な知識・技術等々、たくさんのことをあらためて考える時間になっているようで、とてもきらきら輝いていました。もうすぐ出向期間が終わります。戻ってくる日を待っていますね!
横浜新緑総合病院に出向中の畑中看護係長
12月の係長会研修に参加してくれました。当院とは違うユニフォーム姿が新鮮!
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
2020年、世界は新型コロナウイルスにより大きな影響を受けました。当院でも、コロナ対策の体制整備として、さまざまは方針転換を迫られました。中でも、病院が初めて面会禁止、外出泊も原則禁止を選択したことは、患者さん・ご家族にとって、そして私たちにとっても切ない方針の一つであったと思います。
平常とは異なる「入院」という状況でありながら、直接会えない、様子がわからない不安を少なくするためにどうしたらよいかを考え、工夫も続けました。Web面会、患者さんの様子をお伝えするご家族へのお手紙・お電話、感染予防に努めながらの病棟でのミニレクリエーション、そして変わらないケアの提供を続けること。
職員自身も家族や友人と気軽に出かけたり、気分転換の機会が少なくなっています。それでも、いつもと変わらない笑顔と元気で患者さんのケアにあたっています。また、学ぶ姿勢も無くすことなく、クリニカルラダーのそれぞれの課題にも取り組んでもらいました。今月の発表会では、一人ひとりの日々の活力を大いに感じることができました。そんな職員に感謝しながら、これからも患者さん、職員を感染から守っていくための体制管理に尽力していきます。
最後に、今年の「あかりの夜」の様子をお届けします。開催中止も考えましたが、こんな状況だからこそ患者さんに少しでも楽しんで頂きたいという思いで、大幅に規模は縮小しましたが「あかり」を届けることができました。来年は穏やかな年になることを切に願います。
ラダーⅡ・初年度のまとめ研修では、これからのキャリアを考える参考として、先輩たちからの講話を真剣に聞きました。
問題解決コースの成果発表会では、それぞれの病棟で改善したいことへの取り組みが発表され、ぜひ継続してもらいたい内容ばかりでした。
ここからは、「あかりの夜」の様子です。
今年は南館と本館の2か所の屋内での開催となり、今年度の担当の加藤科長、中根科長が図面を作成。
図面に沿って並べて・・
完成!ロウソクは使わずに、LED電球で工夫。
南館ではクリスマスシーンの動画とともに楽しんでいただきました。
本館でも'密'にならないように、入れ替わり制として、多くの患者さんに見ていただくことができました。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
1.看護師特定行為実践に同行しました
2020年も残り2か月となりました。これからインフルエンザの本格的流行シーズンとなりますので、新型コロナと合わせて、より一層感染対策が求められる緊張した日々を迎えます。今年は職員のインフルエンザワクチン接種は「密を避ける」ため、外来では1日あたりの人数を制限する体制になります。そのため、例年よりも接種期間が長くなり、今年の接種はもう少し後になりそうです。
さて、先日久しぶりに特定行為実践に同行しました。法人施設の一つである老人保健施設・ライフプラザ鶴巻の村松副施設長兼看護長(当院の特定行為実践看護師の一人目!)もチームの一員として参加しています。特定行為を実施する看護師の「手」が優しくあたたかいということはずっと感じていましたが、久しぶりに見学して、実践を積み重ねた人たちの技術は、さらに「技」になっている!と感動!!この感覚をどのように説明したらよいのかいろいろ調べていたら、すとんと落ちた記事を発見しました。
「技神~WAZAGAMI~」https://wazagami.com/に書かれていたことは、「'技術'はそれを持っている人がこのようにやったら誰でもこういう答えが出るという普遍的な再現性を持ち、しかも科学的に確立されたレベルにあるもの。(中略)ところが'技'はそれを持っている人だけが使いきれるものであり、このようにやったらこういう答えがでるという個人的再現性は持っていますが科学的な解明はされていないスキル。(続く)」
まさしくそうそう!!行為としての技術を次世代に教えることはできても、教わった人がその人と同じようにできるのかというとそんなわけにはいかず、「積み重ねる」意義は、「技」を生み出すことにつながると心に落ちました。次はどんな発見があるのかわくわくします。
「何かした?」と思うくらい、スッと行為が終了し、患者さんも安楽、安心。
声かけや観察は基本です。
左から、下田科長、柏木副部長、水谷科長、村松看護長兼副施設長
2.セコム提携病院外国人介護・看護師合同交流会
セコム提携病院や施設には、多くの外国人人材が所属しています。定期的に交流会が原宿本社ビルで開催されますが、今回はリモート交流会となりました。三喜会には、当院に中国人看護師1名、横浜新緑総合病院に中国人看護師2名・介護技能実習生1名が在籍し、活躍しています。今回は、この4名が当院に集まってリモート交流会に参加しました。
セコム医療システム会長挨拶、社長講和から始まり、自己紹介、職種に分かれてディスカッションを行いました。私は、最初と最後だけの参加で、ディスカッションの内容は把握していませんが、漏れ聞こえたことは、「コロナになって友達と会えなくなった。遊びに行く機会がなくなった。」という感想もあれば、「出かけなくなり貯金が増えた。」という明るい(?)感想もありました。
小松社長の講和で「コロナのせいでできない・我慢することもあるけれど、この状況になったから感じた大切なことや感謝することもある。それを大切に、これからも挑戦し続けてほしい。」というエールが送られました。母国を離れて挑戦する皆さんの姿は本当にすばらしいです。ぜひ、目標に向かって進んでいってくださいね。
看護師の3名。ディスカッションは看護職と介護職で分かれるため、
介護職の1名は別室でリモート
小松社長の講和の一説に引用されたアンネフランクの言葉。「太陽の光と雲ひとつない青空があってそれを眺めていられるかぎり、どうして悲しくなれるというの?」どんな環境にあっても希望をもって生きたいという思いです。