鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
1月のことになりますが、神奈川県看護協会小田原支部看護研究発表会がオンラインで開催されました。神奈川県看護協会は9支部に分かれており、当院は小田原支部に所属しています。その小田原支部の研究発表会が毎年この時期に開催されます。それぞれの発表のあとは講師から丁寧な講評をいただくことができ、この講評を聞いているだけでもとても勉強になります。今年度も谷山 牧先生(国際医療福祉大学小田原保健医療学部学科教授)から講評をいただきました。(わたくしごとですが、谷山先生の隠れファンです!)
当院からは、緩和ケア病棟の看護師が「緩和ケアパス導入の評価」というテーマで発表しました。内容は、多職種での情報共有を目的に2019年11月に運用を始めた緩和ケアパスの評価の報告です。リモートなので壇上に立つ緊張感はありませんが、リモートに慣れていないと'パワポが動かないけどどうしたらいいのーー''音声が聞こえないって言われてもどうするのーー'と、画面のこちら側では違う緊張感が漂ってました(笑)発表お疲れ様でした!
10演題の発表がありました。近隣病院のすばらしい取り組みを興味深く聞きました。
緩和ケアパスは、患者・家族へのケアの質を統一し、多職種での情報共有が目的です。
発表者の瀬沼さん。緊張していましたが、上手に発表できました。
セコム医療システム株式会社が主催する今年度の研修テーマは、「アフターコロナを生き抜くレジリエンス」です。CODID-19の蔓延から約2年が経過し、長期間の感染症対応に個人も組織も疲弊している今、医療の中を生き抜く力として注目されている「レジリエンス」を取り上げ、苦難に負けず再起する組織、個人の在り方を学び、明日への活力につなげたいという意図で企画されました。講演内容はどれも濃くて、特に、中島和江先生の「レジリエンス・エンジニアリング理論」は、'なるほどー'と深慮しながら拝聴しました。市中の感染はまだ続き、緊張の日々も続きますが、今日の学びを現場に還元したいと思います。
元吉本芸人のWマコトさんも登壇し、「笑いの力」についてお話をいただきました。
何度か紹介していますが、当院には特定行為研修を修了した看護師が5人います。修了生の活躍する姿を見て、「自分も目指したい」と思ってくれる看護師も増えています。その状況から、5人目までは科長以上を人選してきましたが、6人目に初めて副主任(しかも男子!)を人選しました。本来であれば1年前に修了予定でしたが、コロナ禍で外部実習が滞っていました。どうにか実習が再開となり、1月13日にめでたく修了となりました。今後はPICC(ピック・末梢留置型中心静脈カテーテル)挿入の中心になってもらう予定です。ちょっと(かなり)マイペースなので、先輩のお姉さま方に鍛えていただきましょうかね!?活躍を楽しみにしています。
特定行為研修修了6人目の鈴木達也くん。
マスクを外すとこんな感じ。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
2022年の始まりとともに、新型コロナウイルス感染症の第6波に突入してしまいました。第6波はオミクロン株で、その特徴は皆さんも周知のとおり、他の株よりも感染(伝播)しやすく急激に感染拡大を続けています。この急激な感染拡大を受けて、看護部でも再び「研修延期(中止)ならびに会議縮小、実習受け入れ中止」を決定しました。研修、実習を少しずつ再開したばかりでしたが、今はリスクを最大限に回避することができることの一つです。
さて、年末年始は看護部職員の体調不良や事故等の目立った発生はなく、まずます穏やかに過ごすことができました。そして、年始は恒例の比々多神社へのお参りに行き、患者さん、職員・職員家族の安全と健康、病院の発展等々を願ってきました。
寅年は、「成長や始まり、象徴が生まれる年」などと言われています。経験を糧に成長し、発展に向かっていくつかの改善にも取り組んでいきたいと考えています。今年は診療報酬改定、機能評価受審と大きなイベントを控え、看護部でもあらたなクリニカルラダーの始動や複数人の外国人介護職の受け入れなど、新しいことにもチャレンジします。どうぞこの1年が皆様にとって安心・充実の時間になりますように。
院長が影になってしまいました(-.-) 左から、田村事務長、居宅クリニック(鶴巻ホームケアクリニック)中村院長、鈴木院長、居宅サービス部桑原部長、小澤
この虎の石像のように力強くありたい・・かな!?
昨年末に、全国のセコム提携施設(病院、クリニック、訪問看護、調剤薬局、介護施設ほか)の合同研究発表会がリモートで開催されました。例年なら関東地区、関西地区に分かれて対面で開催されますが(関東地区の発表会会場は新宿高層ビルの一角!)、このご時世、発表者があらかじめ収録した演題を審査するという形で行われました。
多くの提携施設から看護師、介護福祉士、薬剤師、管理栄養士、リハセラピスト、検査技師、MSW、事務職ほか、さまざまな職種の発表があり、とても聞きごたえのある研究会でした。その審査結果が発表され、当院が銅賞を受賞しました!研究テーマは「つるぴくとと導入前後の職員の掲示物に関する意識と業務負担感の変化~ベッドサイドの患者プランを記載した掲示物へのピクトグラムを取り入れる~」です。
「つるぴくと」とは、ピクトグラムの要素を取り入れた掲示物で、鶴巻温泉病院の「つる」とピクトグラムの「ピクト」を合わせて考案しました。回復期リハ病棟では、患者さんの回復とともに介助方法が日々変わっていくため、今どのような介助が必要なのか、タイムリーに誰もが周知できるようにしたいと考えて生み出されました。現場から「一目でわかる。役に立つ」と高評価を受けて、回復期全体に活用を拡げているところです。
「つるぴくと」の一例。30種類以上あります。
実際の活用の様子。ベッドの頭側の壁にマグネットで掲示します。写真右はフリーハンド歩行介助、左はトイレ。動作介助・ドア越し見守りを表しています。
鶴巻温泉病院 看護部長 小澤 美紀
【看護部長ブログバックナンバー】
2021年もCOVID-19の緊張感から始まり、対応、ワクチン接種とあわただしく1年が過ぎていきました。今年は安心して新しい年を迎えられるかなと思っていましたが、オミクロン株の流行がひたひたと近づいており、まだまだ緊張の時間が続きます。それでもこの一年、自分の健康を守り、仲間の健康を守り、そして患者さんの安全を守ってくれた職員には本当に感謝です。
例年なら12月は忘年会シーズンですが、院内では自粛が続いています。そこで、職員への慰労の意を込めて、病院から「豪華ランチ」が提供されました。ちなみに私は「うな重」を選択、とてもおいしくいただきました!
看護部ではそれぞれのラダー研修がまとめに入り、12月は「ラダーⅡ・Ⅲ」の合同発表会が開催されました。合同発表会は今年度からのあたらしい試みです。エビデンス研修、論理的思考研修、統合研修のいずれかに取り組んできた成果を一度に聞くことができます。その内容は、便秘患者さんへの腹部マッサージの取り組みや意思疎通が困難な方へACPを活用した事例、看護計画の実態、5S活動の取り組み等々、多岐にわたりました。論理的思考を選択した人は、特にロジックツリーに苦労していたようですが、「What・Why・How」を使い分けて要素、原因、改善策を抽出できていました。ロジックツリーというと私にとっては管理問題の解決に向けて活用するイメージですが、こんな風に日常的に使っていくと賢くなるなーと感心しました。
そして、記録研修会も2回に分けて開催されました。グループを機能別に分け、科長・係長全員が対象で、講師は記録委員会委員長の岩川科長が担ってくれました。記録の重要性は十分理解しているもののタイムリーに書けない、個別性のある計画にならないなど課題は山積みですが、この研修会を通してあらためて意識を高め、取り組んでほしいと願います。
それでは皆様、どうぞよいお年をお迎えください。1年、ありがとうございました。
豪華ランチは3つの中から選択できます。食べられない人はお菓子の詰め合わせです。
私がいただいたうな重。国産(・・)うなぎが3枚も!!
ラダーⅡ・Ⅲの皆さん、さすがですねー。
記録研修会前半:こちらは緩和ケア病棟チームの様子
記録研修会後半:こっちは病棟に所属していないチームの様子
今年も「あかりの夜」を開催しました。担当は輪番制で、今年は下田科長と岩川科長が運営リーダーでした。