摂食・嚥下障害看護認定看護師 加藤 久美子
専門・認定看護師企画勉強会「経口与薬の方法について考えましょう」というテーマで開催しました
摂食嚥下障害のある患者さまに経口与薬する時、安全に内服するためにはどうしたらよいのか悩むことがあるかと思います。さらに絶食中の患者さまの場合には、不安に思うことがあるのではないでしょうか。
今回の勉強会では、内服を安全に実施できる方法を自分自身で体験してもらいました。アンケートの結果では、「実際に飲みにくいと感じたので、患者さんには1錠ずつ内服させたい」「嚥下障害の方がどのぐらい内服が大変か理解でき、実践で工夫できると思った」などの意見を頂きました。
老人看護専門看護師 関 尚子
昨年度、年間を通して実施して来た専門看護認定看護師勉強会の1コマを担当し、「あなたが受けたい終末期医療とは?」という題名で講義を行いました。
「エンド・オブ・ライフケア」について聞いたことがある方も多いと思います。「エンド・オブ・ライフケア」とは、「病いや老いなどにより、人が人生を終える時期に必要とされるケア」であり、「疾患を限定していない」「高齢者も対象」としています。
療養病床や在宅で食事が取れなくなったとき、「どのような方法で栄養や水分を摂るか?」悩むことが多くあります。そこで「高齢者ケアと人工栄養を考える」という文献の一部を利用し、食事が取れなくなったとき、人工的に水分や栄養を補給する方法とそれぞれの利点・欠点について、どのような方法を選択するのか、皆で学ぶ機会としました。ケアに関わる私たちが学び、考えることは、高齢者がよりよい人生を送るためのご本人・ご家族の意思決定をお手伝いをすることにつながると考え、今後もこのような学習会を続けていきたいと思います。
家族支援専門看護師 栗田智美
昨年、近隣大学の家族看護研究会で事例検討のファシリテーターをさせていただきました。アセスメントには家族を「主体的な存在」で「自身の力で様々な状況を乗り越えていくことができる集団」と捉えて、働きかけを模索していく「家族看護エンパワーメントモデル」を活用しました。
神奈川、東京、宮城、福島と多方面からの参加があり、様々な意見交換ができました。緩和ケア領域に在籍している方からは、「残された時間の認識が患者や家族と、医療者では隔たりが大きいことが多々あり、介入に苦慮する場合がある」という意見や医療倫理に携わっている方からは「本人の意思決定に基づいたケアがいかなる時も中核を為す」ということが話され、有意義な時間でした。
「推測を交えながらも家族を知る努力をすることで次の働きかけが自ずと見えてくる」そう思えた検討会でした。