脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 岩川彰子
私は、2011年に、静岡県看護協会の脳卒中リハビリテーション看護認定看護師教育課程を受講し、その時の講義で『動作介助研究会 HNA法』に出逢いました。
整形外科、回復期リハビリテーション病棟などの経験が多い中で、自信をもって臨んだ講義でしたが、初めて出逢うHNA法に衝撃を受けました。それは、インストラクターの手の温かさ、優しさ、大切にされていると感じる触れ方の違いです。看護の対象は『人』であり、『物』ではないことを改めて痛感すると同時に、全てが触れる仕事である看護について振り返る機会となりました。そして、私の看護師人生における生涯テーマとして『つかまない手=天使の手』として、現在も脳リハ看護の研修や臨床現場での実践を通して、指導育成の重要な軸となっています。
HNA法とは、Human's Natural Action(ヒューマンズ・ナチュラル・アクション)の略で、動作介助研究会独自の用語です。ヒトの自然な動作という意味で、望ましい介助は、どうやって動かすかではなく、どのように手伝うかなのであり、寝返り・起き上がり・立ち上がり・歩行など、人がどのように動くかを知ることで、どこに介助が必要なのかを考え援助します。声かけ、アイコンタクト、ジェスチャーなど、直接触れなくても、相手との距離や関わりすべてが触れる仕事である医療・介護現場において、相手にも自分にも優しい介助方法を参加と一緒に感じ考える研修となっています。
2月にも研修会を開催予定です。是非、皆様のご参加をお待ちしています。