障がい者・難病リハビリ病棟の取り組みをお伝えします
障がい者・難病リハビリ病棟では、重度の障がい者や、進行期の難病、特に神経難病の患者さまに、医療・看護・介護・リハビリテーションを通して、多職種で、その人らしく生きるためのお手伝いをしています。在宅療養中の方には在宅サポート入院(レスパイト入院)をご利用いただいております。
大きな画面で上映会を楽しもう!!
2階西病棟では、月に1回プロジェクターを使用した映画の上映会や高校野球の上映会を行っています。寝たきりの方は自室でTVが見えにくく好きな番組や映画を観ることができません。そのため、患者様の楽しみや離床機会を増やすために定期的にプロジェクターを使用した上映会を開催しています。
今後も、花火大会やオリンピックなど幅広い世代の患者様や家族が楽しめる上映会を行っていきたいと思います。
ザ・ドリフターズの「8時だヨ!全員集合!」の上映風景
完成までもう一息!!~趣味活動での作品づくり~
レクリエーションセクションでは,患者さんの意欲向上や生きがいの再発見を支援することを目的に患者さんのニーズや心身の状況に合わせたレクリエーション活動を企画実施しています.
午前中実施している「趣味活動」ではネット手芸,アイロンビーズ,書道,パソコン等を行っています.
ティッシュカバーを作製しているAさんは,いつも開始から終了時間まで集中して作っています.完成後はご自分のお部屋で使用するそうです.これからも,患者さんのニーズに合わせた活動を提供していきます.
[実際にネット手芸で作製途中のティッシュケースカバー]
1年ぶりの我が家へ ~呼吸器を使用しての外出支援~
当病棟では患者さまの希望に合わせて、外出をチームで支援しています。医師が全身状態の管理、本人と家族と作業療法士が外出の企画、理学療法士が体力の評価や車椅子姿勢の調整、看護師が医療行為についての申し送り、医療ソーシャルワーカーが介護タクシーの手配や日程調整、臨床工学技士が呼吸器を調整するなどして、外出を支援しています。
[自宅周辺でお花見をしている様子]
在宅サポート入院(レスパイト)を多くの方にご利用頂いています(2)
2017年7月のコラムで2014年度~2016年度の在宅サポート入院のご利用者についてご報告をさせて戴きました。
今回は、2017年度~2018年度のご報告を致します。
下の図は2017年度~2018年度にご利用された患者さまののべ件数・人数となります。
【貼り薬について】薬剤科
貼り薬は皮膚に貼付して薬の効果を発揮させる製剤です。
貼付部位で局所的に効果を発揮する薬剤が一般的に馴染み深いと思いますが、最近は皮膚から吸収され血中に入った薬剤が全身に作用する「経皮吸収型製剤」も増えています。
局所で作用するものには
- 消炎鎮痛効果のある湿布薬
- 表面麻酔作用のあるテープ剤
などがあります。
湿布薬には熱をもった患部に使用するメントール(ハッカ油)等が配合された冷湿布、血行不良による痛みをもった患部に使用するトウガラシエキスが配合された温湿布があります。
【調理を通した活動支援】 リハビリテーション
当病棟では、患者様の楽しみ、食思の評価、家事動作の獲得、行事の一環として、さまざまな調理を通した活動を実施しています。患者様それぞれの身体機能・認知機能・嚥下機能・食習慣・思い出などに合わせて、リハビリテーションスタッフが調理を支援しています。
家族にうどんを作って振る舞うことを楽しみにしていた人、ハロウィンパーティーやクリスマスパーティーを開くことを年間行事にしていた人、家族に手打ちうどんを振る舞っていた人、誕生日プレゼントをあげたい人など、これまで数多くの調理を支援してきました。
調理(料理)は患者様を笑顔にする不思議な力を持っています。
患者様を笑顔にするためにも、これからも調理を通した活動を支援していきたいと思います。
[患者様が作った料理でハロウィンパーティー]
[患者様自慢の手打ちうどん]
[家族が好きなピザをプレゼント]