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鶴巻温泉病院 〒257-0001 神奈川県秦野市鶴巻北1-16-1 TEL 0463(78)1311

障がい者・難病リハビリ病棟スタッフコラム

チーム紹介 障がい者・難病リハビリ病棟の最新情報や取り組みをお伝えしています。

患者さんご家族に寄り添った治療とリハビリテーションを 副部長 由比 瑞穂

2022.10.31

 2021年4月から鶴巻温泉病院の障がい者・難病リハビリ病棟に赴任しました由比 瑞穂と申します。私は、東海大学病院神経内科の医局に入局後、近隣の急性期病院と慢性期病院など様々な病院で勤務させていただきました。

 現在、当院障がい者・難病リハビリ病棟で多くみているパーキンソン病などの神経難病の方の初期診断も外来でみさせていただいてきましたが、薬の調整とあわせてリハビリテーションを初期から導入し環境を調整していくことの重要性をひしひしと感じています。

 しかし外来診療では詳細な診察や本人とご家族に病気のことや今後の方針についてじっくりとお話しすることが難しいのが現実です。

 当院障がい者・難病リハビリ病棟では神経難病の方のご家族の介護休暇目的入院やリハビリテーション入院、長期療養が可能ですので、神経難病の患者さんが抱える問題点を神経内科医として総合的に判断しリハビリテーションを進めていきたいと思っております。

 神経難病は動けなくなってくる方がほとんどですが、在宅介護できるか長期療養場所を探していくかの最大のポイントが食べることです。具体的には嚥下リハビリテーションをしながら食べることを最後まで大事にして、点滴治療で緩和ケアを希望するのか、胃瘻や経管栄養にて栄養は維持しながらお楽しみで食べることを続けるのかなど、まず本人とご家族に今後起こりうる病態をご説明し、理解いただいた上で方針をたてていきます。

 当院は医師のみでなく看護スタッフ、介護スタッフ、リハビリテーションスタッフ、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーが一丸となってチーム医療を提供させていただいております。神経難病という不安を抱える患者さんや家族に寄り添った治療とリハビリテーションを提供できることを目標としています。

第三診療部 副部長 由比 瑞穂
日本神経学会神経内科専門医 日本内科学会総合内科専門医 日本認知症学会専門医

患者さんや家族に寄り添った治療とリハビリテーション

患者さんや家族に寄り添った治療とリハビリテーション

患者さんや家族に寄り添った治療とリハビリテーション

※患者さん、スタッフには写真公開の同意と許可を得ております。


【塗り薬について】薬剤科

2022.08.31

 暑い夏は屋外での活動が増えて汗もかくため、虫刺され・あせもなどのお肌のトラブルも増える時期ではないでしょうか。今回は塗り薬についてお伝えしたいと思います。

 塗り薬は皮膚に直接薬を塗ることで症状(湿疹・痛み・痒み・化膿など)を抑えることができます。直接患部に塗ることができるので、治療効果や患部の状態を観察しながら量や種類を決めて治療できる利点があります。

虫刺され・あせもなどのお肌のトラブル

・薬の塗り方

 一般的にはやさしく薄くのばすように塗ります。患部の状態によっては、ガーゼなどに少し厚めにのばして使用する場合もあります。 薬を塗る前後には手を洗うようにしましょう。

手を洗う

・ステロイド外用剤について

 (アトピー性皮膚炎での目安です。実際は主治医・皮膚科医の指示に従って使用してください)
 塗る量は皮膚がしっとりする程度が目安で、口径5㎜のチューブから第2指(人差し指)の先端~第1関節部までの長さで押し出された量(約0.5g)を示す1FTU(finger tip unit)が目安として用いられます。1FTUで英国成人の手掌2枚分の塗布が適量と言われています。

ステロイド外用剤の塗布量の目安
ステロイド外用剤の塗布量の目安 軟膏使用量(成人)

手掌2枚分の塗布
塗り薬について 英国成人の手掌2枚分の塗布が適量

 また、下の表のように塗る部位によって薬の吸収率が異なります。顔や首の皮膚は薄く、日光の影響も受けるため、医師からステロイド剤の使い分けが指示されることがあります。
 (参考:ステロイド外用剤の吸収率)

前腕前面を1とした場合の部位別のステロイド外用剤の吸収率
参考:ステロイド外用剤の吸収率


・口内炎の塗り薬について

 口の中の水分でゼリー状に固まるような製剤になっています。

①口の中をすすいできれいにし、手も洗います
②ティッシュペーパーなどで患部を軽く押さえて水分や唾液をふき取ります
③患部を覆う量の薬を指先にとり、鏡を見ながら患部を覆うようにつけます

 つけた後は舌で触らないようにし、しばらくは飲食を控えましょう。食後や寝る前に使用するのが効果的です。

 塗り薬は使用しやすく、患部に直接作用するので効果が確実で速いというメリットがありますが、使う量が少なすぎると効果が発揮されず、逆に多すぎると副作用が出る可能性もあります。飲み薬と同じように、処方医の指示・市販薬では添付されている説明文書に従って使用することが大切です。

【旬を美味しく味わう~季節を感じる果物の提供~】栄養科

2022.05.20

 当院では、「患者さまに食事を通じて季節を感じてもらいたい」という思いから月に一回、旬の果物を提供する取り組みを始めました。昨年はイチゴ、スイカ、メロン、みかん、キウイフルーツ、梨を提供しました。さらにイベントを感じていただけるように「栄養士の手作りイラストカード」を食事と一緒に添えて配膳しています(写真)。

 旬の果物の提供を通じて出身地の特産フルーツや思い出などいつもと少し違った会話ができるのも喜びの一つです。これからも季節感のある食事提供を行い、患者さまの食の楽しみを支えていきたいと思います。

旬の果物を提供
旬の果物を提供

鶴巻温泉病院 栄養科スタッフ


おうちの栄養サポート!~訪問栄養の紹介~

2021.04.19

 患者様・ご家族から退院後の食事が不安という声をよく伺います。例えば「噛む・飲み込む力が弱くなったので食事の工夫の仕方を教えて欲しい」「痩せてしまった体重を増やしたい」「(経管栄養の方でも)最期まで口から食べたい」などがあります。

 当院の栄養サポート室ではご自宅の栄養や食事を支援するための訪問栄養というサービスを行っています。訪問栄養では対象者の栄養状態の評価をはじめ、低栄養予防・改善のための食事のアドバイス、個々に応じた食事の形や量の提案、経管栄養の方が口から食べる支援などを行っています。

 当院を利用された方はもちろん、入院歴がない方でも訪問栄養をご利用頂くことができます。ぜひ病棟の管理栄養士または栄養サポート室にお声掛けください。


栄養サポート室  0463(78)1311(代表)

訪問栄養食事指導 クリックで拡大表示(PDF)↓
訪問栄養食事指導 退院後の食事・栄養管理に不安なことはありませんか?


患者様同士の交流を深める取り組み

2021.02.19

 当病棟では、患者様の希望に合わせて、患者様同士の交流を支援しています。筋萎縮性側索硬化症や多系統萎縮症、気管切開術後の脊髄損傷患者様など、発話でのコミュニケーションが困難となる場合、代償手段を使ってコミュニケーションをとります。

 今回の交流会ではスタッフが間に入り代償手段の一つである透明文字盤を使用し、患者様それぞれの自己紹介や趣味、病気の経過、今後のことで心配に思っていること等を語り合いました。

 参加された患者様からは、「同じ病気の人と初めて会えた」「すごく励まされて、心のリハビリになりました」との感想を頂きました。同じような問題を抱えた人との出会いや語り合いは、問題を持っているのは自分だけではないことや互いに助け合えることを知るきっかけになります。

 感染予防のため少人数で短い時間での交流会でしたが、語り合うことで、一緒に泣いたり笑ったり穏やかな時間が流れていました。患者様の笑顔を引き出すためにも、これからも患者様同士の交流を支援していきたいと思います。

※患者様・スタッフ共にマスクを着用し、少人数で距離を空け、感染対策を徹底しています。
※患者様・スタッフ共にマスクを着用し、少人数で距離を空け、感染対策を徹底しています。

2階西病棟「患者様とご家族の思いをつなぐ取り組み」

2020.12.04

特殊疾患病棟は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)やパーキンソン病などの難病患者や重度意識障害者が8割以上を占める長期療養を目的とした病棟です。

私たち看護・介護職員は、「声にならない声に気づき、心に寄り添う看護・介護を提供します」をミッションに掲げ、日々患者様のケアを行っています。

 現在、当院は新型コロナウイルス感染症対策として面会禁止状態が続いています。患者様とご家族が半年以上面会できない状況で、心配や不安を抱いていらっしゃることだと思います。

 そこで、患者様とご家族の思いをつなぐ取り組みとして、5月は職員の担当変更のお知らせと、患者様と共に撮った写真とメッセージカードを添えて配送しました。6月頃よりWEBを活用した面会が始まり、予約はすぐに埋まってしまう状況です。9月は面会できないご家族に少しでも患者様の様子を伝えたいという思いから、近況報告のカードと写真を添えて送りました。

 ありがたいことに多くのご家族より返信や温かいお言葉をいただき、職員一同新型コロナウイルスに負けないように奮起し頑張っています。

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メッセージカードと手紙

新型コロナウイルスが早く終息することを願いつつ、「看護・介護職がチームのキーパーソンとなり患者様・ご家族の思いをつなげる」という活動を今後も継続していきます。

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