院長ブログを開設いたしました
「院長通信」に掲載している患者さん・入所者さん、ご家族の方々・職員へのメッセージをブログ形式で毎月1回掲載いたします。医療機関や介護施設の皆さまにも、「院長ブログ」を通して当院の取り組みをお伝えできればと思います。
鶴巻温泉病院 鶴巻温泉病院介護医療院
院長 鈴木 龍太
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鈴木院長執筆記事
blog_27 身体拘束廃止へ向けて
病院では治療上の安全や、転棟・転落を防ぐために、患者さんの腰ベルトや、手にミトン手袋をはめることがあります。これを身体拘束(抑制)といいます。でも当院の職員は身体拘束をしたいと思ってしているわけではありません。そのため当院では2008年に身体拘束廃止検討委員会ができ、身体拘束をなくそうと努力してきました。
2010年の委員会のアンケートでは、殆どの職員が身体拘束を受けている人の気持ちについて考えていました。また「車椅子等に縛る行為は当然だ」と思っている人はいませんし、60%の人が別の方法をとるべきだと考えていました。
blog_26 おいしく、楽しく食べて欲しい 病院賞候補者
退院された患者さんからのお便りに次のようなものがありました。
「入院時、体調が悪くミキサー食をお願いしていましたが、家庭ではできないくらい、品数や栄養バランスを考えてくださり、食べることが生きがいだった父にとってはとてもしあわせなことでした。」
患者さんにとって食べることは楽しみの一つです。できるだけおいしく、楽しめる食事を提供できたらと思っています。でも病状によっては口から食事を取れない患者さんもたくさんいらっしゃいます。栄養科ではそのような方にも症状に配慮しつつ、ご家族も一緒に楽しむ「おやつバイキング」や、刺身をガーゼで包んで食感を楽しんでいただいたり、口の中をさっぱりさせ食欲に繋げるためにレモン氷を準備したりして口から食べることを推進しています。
blog_25 お見舞いにいらっしゃいませんか?
平成23年度 鶴巻温泉病院の方針と目標(院長通信2011年第3号)に「①患者さんのQOL向上」があり、具体的目標が「病院へお見舞いに来る回数・人数を増やす」となっています。
患者さんにとってご家族やお友達がお見舞いに来てくださることはとてもうれしいことだと思います。なあ 6階のパティオで患者さんとご家族が楽しそうに過ごしていたり、足湯でご家族が患者さんの足を優しく洗っていたりしているのを見るのは嬉しいことです。
そこで今年の8月の2週間でお見舞いにこられた方の人数を調べてみました。
平日は250-300人、土日は350人前後の方がお見舞いに来られています。入院患者さんは570人前後ですから、随分大勢の方が見えています。
もちろんそれぞれのご事情があり、病院になかなかこられない方もいらっしゃいますので一概に良い悪いというわけではありません。それでも少しでも病院に来易い環境を提供できたらと考えています。
その一つの取り組みとして2011年3月から平塚駅と鶴巻温泉病院を結ぶ無料バスの運用を開始しました。愛称を募集して「つるまきシャトル」と呼んでいます。
当院の入院患者さんは平塚、大磯、鎌倉方面の方が30%程度いらっしゃいます。電車ナビで調べてみると平塚駅から鶴巻温泉駅までは、一番早いルートでも所要時間約1時間で、運賃は片道700円前後かかります。これではお見舞いに来るのが大変です。
blog_24 学会・研究会発表 受賞報告・スタッフ相談室
I.学会・研究会で受賞者続出
鶴巻温泉病院の職員の発表が色々なところで賞をもらっています。皆の努力が実ってきていて嬉しいことです。
1.昨年9月に行われた「第29回関東甲信越ブロック理学療法士学会」でリハビリテーション部の小竹さんの発表が「学会奨励賞」を受賞しました。
250演題から会長賞1、奨励賞3題しか選ばれないそうで、凄いことです。
鶴巻温泉病院リハビリテーション部 小竹康一・大木雄一
「脳卒中片麻痺患者の体幹機能とベッド-車椅子間移乗動作能力との関連性」
この研究は、ベッドから車椅子への乗り移りが一人で行えるようになるには,どのような機能が重要かを調べたもので、以下の二つのことが分かりました。
- 足の麻痺の程度や筋力ではなく,体幹機能(腹筋などの筋力により体を支える機能)が重要であること。
- 更に,FACTという体幹機能を評価するテストの点数が,12点以上であると,ベッドから車椅子への乗り移りが一人で行える可能性が高くなること。
blog_23 被災地支援 現地ボランティア報告
被災地支援 現地ボランティア報告
東日本大震災に際し、鶴巻温泉病院のスタッフも数名が現地ボランティア活動を行いました。報告書の一部を掲載します。
- 栄養科支援報告 栄養科 管理栄養士 清水 紗弥香
活動期間:平成23年5月14日~16日
拠点場所:宮城県石巻市、女川町、桃生の避難所
内容:栄養アセスメント、炊き出し
行政、各ボランティアの活動が連携なく、同じようなアセスメント・聞き取り調査をしていました。そのことで被災者の方々の心を深く傷付けている現状がありました。今回の活動で重要な事は、活動の継続とチームケア構築だと思います。
また、地震や津波で、家族、家、職、宝物を失った悲しみを堪えながら、前に進もうとしている被災者の姿・言葉はとても重く感じ、無力さを痛感しました。
現地に行って、はじめて知った言葉は「被災太り」です。糖質・脂質(揚げ物やお菓子)を摂ることが多いこと、次に大きな地震が起きたらいつ食べられなくなるか分からない不安から、地震が起きる度に食べてしまい「被災太り」が起きるそうです。
今の私にできることは、実際に見た「現実」を言葉にして伝えていくことであり、栄養士として、人として「支援とは何か」について真剣に考えていきたいと思います。東北の方々が明るく、笑顔いっぱいの生活に戻る日を願います。