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- 障がい者・難病リハビリ病棟スタッフコラム
- 2019年
【貼り薬について】薬剤科
貼り薬は皮膚に貼付して薬の効果を発揮させる製剤です。
貼付部位で局所的に効果を発揮する薬剤が一般的に馴染み深いと思いますが、最近は皮膚から吸収され血中に入った薬剤が全身に作用する「経皮吸収型製剤」も増えています。
局所で作用するものには
- 消炎鎮痛効果のある湿布薬
- 表面麻酔作用のあるテープ剤
などがあります。
湿布薬には熱をもった患部に使用するメントール(ハッカ油)等が配合された冷湿布、血行不良による痛みをもった患部に使用するトウガラシエキスが配合された温湿布があります。
【調理を通した活動支援】 リハビリテーション
当病棟では、患者様の楽しみ、食思の評価、家事動作の獲得、行事の一環として、さまざまな調理を通した活動を実施しています。患者様それぞれの身体機能・認知機能・嚥下機能・食習慣・思い出などに合わせて、リハビリテーションスタッフが調理を支援しています。
家族にうどんを作って振る舞うことを楽しみにしていた人、ハロウィンパーティーやクリスマスパーティーを開くことを年間行事にしていた人、家族に手打ちうどんを振る舞っていた人、誕生日プレゼントをあげたい人など、これまで数多くの調理を支援してきました。
調理(料理)は患者様を笑顔にする不思議な力を持っています。
患者様を笑顔にするためにも、これからも調理を通した活動を支援していきたいと思います。
[患者様が作った料理でハロウィンパーティー]
[患者様自慢の手打ちうどん]
[家族が好きなピザをプレゼント]
認知症と「記憶」 第3診療部 中島 雅士
認知症の病名を告げられた時、その当人と家族はどのように受け止めるでしょうか。
認知症に関する報道やテレビ・ドラマは、その多くは患者が徐々に社会的に孤立していく悲観的な内容のものです。残念ながら、これは多くの患者と介護者にとっての現実です。現在、認知症の進行を防ぐ有効な治療法がなく、健康な暮らしを続けることができなくなるという通念によって、病的な物忘れの徴候が初めて明らかになった時、患者または介護者は不安にさいなまれるでしょう。
しかし、認知症患者は本当に残された人生を楽しく送ることはできないのでしょうか。「残された人生を楽しく送る」鍵は、代表的な認知症であるアルツハイマー型認知症で、最も早くから障害される「記憶」について理解することにあります。
認知症を患う方の記憶に関して最も重要な特徴は、新しい内容を覚えられない、ことにあります。あなたが認知症患者と接するときに、新しい情報を覚えるような要求をやめることで、患者とのコミュニケーション困難による多くの問題は解決します。
具体的には、
- 質問しない。
- 患者から認知症について学ぶ。
- 患者の話す内容に同意する。決して反論を述べない。