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- 障がい者・難病リハビリ病棟スタッフコラム
- 2017年
薬剤科「お薬手帳について」
皆さまはお薬手帳をお持ちでしょうか。
お薬手帳は患者様が使っている薬の名前、飲み方、日数、使用方法などを記録するための手帳です。その他にも副作用歴、アレルギーの有無、過去にかかった病気、体調の変化などについても記入することができます。
当院へ入院されるとき、現在使われている薬を薬剤科でお預かりしています。その際、お薬手帳も合わせて提示していただけると、今まで患者様が使われてきた薬が経過に沿って把握でき、より患者様1人1人に合わせた薬での治療を行うことができます。また薬の飲み合わせや重複などを確認することで、副作用のリスクを減らし、より安心、安全に薬を使用することができます。

「味がしない」~患者さんの言葉に込められた意味~
2階東病棟に入院されたKさん、当初はご自分で食事を摂ることができず、食事量は通常の半分にまで減っていました。
入れ歯は合わなくなり、歯がなくても食べられる食事形態へ変更せざるをえませんでした。最初の食事はお粥と、細かく刻んだ肉の炒め物とほうれんそうのお浸し。
一口食べて、ひとこと。
「味がしねえな。」
味がしないから食べないと仰り、数口召し上がっただけで食事を終えました。
どのような味付けがお好みか伺うと、「和食を好み、洋食は食べない」とのこと。しかし残された献立は和食。おかずの味付けが薄く感じ、お粥がすすまないのではないかと佃煮を用意しましたが、感想はやはり「味がしない」でした。
「味がしない=塩気が少ない」ではありませんでした。
医療ソーシャルワーカー「入院中の外出支援について」
日頃、医療ソーシャルワーカーは、患者様・ご家族より入院中や退院後の不安や困っていることについて相談を受けています。入院は、自宅とは異なる環境での生活となるため、患者様・ご家族が安心してお過ごし頂くことや、入院中に希望することを可能な限り実現したいと思い関わっています。その中で、患者様・ご家族の希望の一つとして、入院中の外出の相談を受けることがあります。
例えばご家族より「長い入院になって外に連れて行ってあげられていない。楽しみを作ってあげたい」という声が聞かれます。

障がい者・難病リハビリ病棟は、医療行為(気管切開・経鼻経管栄養・吸引・呼吸器)や重度の介助を必要とする方が入院されているため、外出を計画する上で様々な準備が必要です。安全に外出して頂けるよう、患者様・ご家族の希望を伺いながら、多職種で連携して支援を行っています。
コミュニケーション支援「伝の心」
障がい者・難病リハビリ病棟には、筋萎縮性側索硬化症(以下ALS)という全身の筋肉が動かし難くなり、話すことが出来なくなる難病の方が入院しています。ALSの患者様は体が動かし難くなりますが、脳の機能は障害されないため、物事を考えたりすることは可能です。その為、コミュニケーション支援が重要となります。
患者様が手元のスイッチで伝の心を操作している様子
安心してご利用頂くための取り組み「入院前訪問」
患者さま・ご家族に安心してご利用頂くための取り組み
障がい者・難病リハビリ病棟では、在宅サポート入院(レスパイト入院)予定患者様に「入院前訪問」を実施しています。訪問時に伺うお話は、ご自宅での生活状況、動作能力や心身機能、ご家族の介護状況などです。