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- 障がい者・難病リハビリ病棟スタッフコラム
- 2021年
指定難病医療費助成制度をご存じですか?
※新規申請の方法などについて最新の情報は神奈川県ホームページ 指定難病医療費助成制度をご覧ください。

原因不明で治療方法が確立していない、いわゆる難病のうち厚生労働大臣が定める疾病(指定難病)の患者さまには、医療費の負担軽減を目的としてその治療に係る医療費の一部の助成が受けられる指定難病医療費助成制度があります。
支給認定されるためには、認定基準を満たしている必要があります。まずはかかりつけの医師にご相談ください。
新規申請対象者
- 指定難病(難病のうち厚生労働省令によって指定された疾病)に該当し、症状が認定基準を満たしていること。
- 国民健康保険や社会保険などの公的医療保険に加入している、又は生活保護受給者
申請窓口
最寄りの保健所、保健福祉事務所
申請に必要な書類
- 特定医療費(指定難病)支給認定申請書(新規・転入用)
- 臨床調査個人票(難病指定医による記載から6か月以内のもの)
※診断書(臨床調査個人票)を記載できるのは、都道府県又は政令指定都市から指定された医師(指定医)に限られます - 患者さんと支給認定基準世帯員の健康保険者証のコピー
- 世帯全員の住民票の写し(発行から3か月以内のもの)
- 支給認定基準世帯員の市町村民税の課税状況の確認書類
支給認定の有効期間の開始日
保健所などが必要書類を全て受理した日から有効期間の開始となります。
※「指定難病の医療費助成開始日の遡り」について
医療費の助成対象
都道府県又は政令指定都市から指定された指定医療機関で行った治療に限られます。指定医療機関でない医療機関で行った治療については、払戻しの対象にはなりません。
助成の内容
- 医療費の窓口負担や自己負担限度額などについて、最新の情報は神奈川県ホームページ 指定難病医療費助成制度をご覧ください。
- 当院では、新規申請は難病の診断を受けた病院やかかりつけ医にまず相談することを勧めています。当院入院中の患者さまの更新の場合は、当院で対応しています。
神経難病におけるリハビリテーション治療 第3診療部長 秋山 克徳
日本神経学会専門医・指導医 秋山 克徳
2020年10月から鶴巻温泉病院に赴任致しました、秋山 克徳と申します。元々、大学病院で神経内科医として勤務していましたが、2010年に大学を退職し、横浜の病院に勤務しながらリハビリテーション治療に携わっていました。地元である、鶴巻温泉病院に勤務してからは、神経難病疾患に対して、薬剤治療とリハビリテーション治療を併用して、患者さん方に対応させて頂いております。
リハビリテーション治療は、脳卒中・脳挫傷・脳炎・多発神経炎などの脳神経疾患、大腿骨骨折・脊椎骨折・脊髄損傷・人工関節置換術などの整形外科疾患、肺炎・腹部手術・心臓手術後の廃用性症候群(全身の筋力が低下した状態)に対する治療として重要な方法と一般的には考えられております。現在では、これらの病状だけでなく、神経難病においてもリハビリテーション治療は、薬剤治療と同等な効果があると考えられております。
当院ではパーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などの神経難病疾患の病状に対して、お薬の調整と共に、充実したリハビリテーション治療を実施しております。
理学療法士による歩行練習
作業療法士による透明文字盤でのコミュニケーション
言語聴覚士による飲み込みの練習
レクリエーショントレーナーによる集団レクリエーション
また自宅退院後は、当院からの訪問リハビテーションも実施しております。さらに、在宅診療で重要な訪問診療に関しても、当院と連携しているクリニックと協力し、神経内科医による神経難病に対する訪問診療が行えるよう、支援体制を整えております。
当院入院中および自宅退院後において、生活動作がスムーズに行えるよう、医師・看護師・介護福祉士・リハビリテーションスタッフ・管理栄養士・薬剤師・事務系など、多職種と相談しながら、有効な支援を行っていきます。できるだけ早い時期からリハビリテーション治療を行うことが重要と考えております。
自宅生活への移行をスムーズにするために、医師、看護師(看護助手を含む)、リハビリテーションスタッフ(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、レクリエーショントレーナー)、社会福祉士、介護福祉士、管理栄養士、薬剤師と強力なチームを形成し、患者さんとご家族のため、研鑽し、行動していく所存です。
在宅サポート入院(レスパイト入院)ご案内リーフレット
重介護になりがちな神経難病患者様、ご家族の在宅療養をバックアップすることが目的です。
- 介護をされているご家族の休息目的としての入院が可能です。
- 胃瘻、気管切開、人工呼吸器等の医療行為が必要な方も入院が可能です。
- 入院中にリハビリテーションが受けられ、コミュニケーション手段の導入指導や各種特殊入力機器 (スイッチ)の導入指導や在宅の環境調整、家屋再評価なども行えます。
- 管理栄養士による栄養状態の評価・食品の選定・調理指導・栄養相談などを行っています。
- 障がい者・難病リハビリ病棟 在宅サポート入院(レスパイト入院)
- 障がい者・難病リハビリ病棟 よくいただく質問
障がい者・難病リハビリ病棟 在宅サポート入院(レスパイト入院)
在宅サポート入院(レスパイト入院)ご利用申し込み票(2回目以降の方)
おうちの栄養サポート!~訪問栄養の紹介~
患者様・ご家族から退院後の食事が不安という声をよく伺います。例えば「噛む・飲み込む力が弱くなったので食事の工夫の仕方を教えて欲しい」「痩せてしまった体重を増やしたい」「(経管栄養の方でも)最期まで口から食べたい」などがあります。
当院の栄養サポート室ではご自宅の栄養や食事を支援するための訪問栄養というサービスを行っています。訪問栄養では対象者の栄養状態の評価をはじめ、低栄養予防・改善のための食事のアドバイス、個々に応じた食事の形や量の提案、経管栄養の方が口から食べる支援などを行っています。
当院を利用された方はもちろん、入院歴がない方でも訪問栄養をご利用頂くことができます。ぜひ病棟の管理栄養士または栄養サポート室にお声掛けください。
栄養サポート室 0463(78)1311(代表)
患者様同士の交流を深める取り組み
当病棟では、患者様の希望に合わせて、患者様同士の交流を支援しています。筋萎縮性側索硬化症や多系統萎縮症、気管切開術後の脊髄損傷患者様など、発話でのコミュニケーションが困難となる場合、代償手段を使ってコミュニケーションをとります。
今回の交流会ではスタッフが間に入り代償手段の一つである透明文字盤を使用し、患者様それぞれの自己紹介や趣味、病気の経過、今後のことで心配に思っていること等を語り合いました。
参加された患者様からは、「同じ病気の人と初めて会えた」「すごく励まされて、心のリハビリになりました」との感想を頂きました。同じような問題を抱えた人との出会いや語り合いは、問題を持っているのは自分だけではないことや互いに助け合えることを知るきっかけになります。
感染予防のため少人数で短い時間での交流会でしたが、語り合うことで、一緒に泣いたり笑ったり穏やかな時間が流れていました。患者様の笑顔を引き出すためにも、これからも患者様同士の交流を支援していきたいと思います。
※患者様・スタッフ共にマスクを着用し、少人数で距離を空け、感染対策を徹底しています。
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