鶴巻温泉病院殿、誠にありがとうございました
平成21年妻はくも膜下出血で倒れ、急性期病院での治療後、鶴巻温泉病院に入院しました。素晴らしい施設、環境の中で、回復期リハビリを経て療養生活が始まりました。
しかし、療養生活に入っても意識障害と全介助は殆ど改善されず、何とか意識レベルだけでも回復を願い主治医の先生方にご相談し打診されたシャント術を受けることになりました。術後の妻はベッドの上で声掛けに対し、目をパッチリ開き、左手を上げ、口を動かして応え、別人のようで驚きました。鶴巻温泉病院で良かった、貴院と先生方への感謝の気持ちは一生忘れることはないと痛感致しました。おかげ様で、これを機に妻の笑顔と明るく楽しい落ち着いた療養生活を見守り、自らの介護にも自分でも驚くほどの元気と意欲が沸き、頑張ることができました。時には発病で先生方には迅速かつ適切な治療、処置にあたっていただき、不安を伴う状態時にはAさん、Kさんから詳細説明と励ましの言葉をいただき勇気付けられました。一方では、療法士さん達の積極的で前向きな挑戦(文字書き、果汁等の嗜みの訓練）には頭の下がる思いでした。又レクの担当者による各種イベント、音楽会、外出散歩等の催行、参加での温和な気配り思いやりには感心させられました。こうして10年間経過した令和2年2月突然に発生した新型コロナウイルス感染で「面会禁止」の状態になりました。療養生活と介護のあり方はすっかり様変わりし、不安な日もありましたが、スタッフの皆さんから届く、お便り、情報等で気を紛らわすことができました。しかし残念ですが、この時期を選んだように妻も加齢とともに押し寄せる体力、気力の低下には勝てず、令和4年4月、満喫した12年5か月の長き療養生活を家族に看取られ安らかに他界致しました。長期にわたり、介護医療院のスタッフの皆様、本当にありがとうございました。「鶴巻温泉病院殿、誠にありがとうございました。」 ※一部省略あります
（2022年 ご退所・回復期から介護医療院へ）
