着替えやトイレも1人で出来るようになったのは、本人の努力とリハビリの賜物です
昨年の6月に妻の頭に脳腫瘍が見つかり、急性期の病院で検査のため開頭手術を行いました。手術は問題ありませんでしたが、2日後に手術痕が腫れて水頭症を引き起こしてしまいました。緊急手術を行い一命は取り留めましたが、脳を損傷してしまい、高次脳機能障害や脳梗塞を患ってしまいました。脳腫瘍の検査の結果、悪性リンパ腫と確定診断され12週間の抗がん剤治療を行いました。
抗がん剤治療が終了し、病院と今後の話をした際、在宅介護の一択で胃瘻造設が必要との事でした。しかし私はリハビリを諦めきれず、リハビリ病院を3ヶ所ご紹介いただきました。約5ヶ月間寝たきりの状態が続いたため、2ヶ所からは在宅復帰は難しいとの判断で断られてしまいました。唯一受け入れていただけたのが鶴巻温泉病院でした。鶴巻温泉病院に転院してからは、各スタッフの方々のおかげで嚥下機能の改善、歩行訓練や立ち上がりに関しても向上しました。高次脳機能障害もあり、沢山ご迷惑もおかけした事と思いますが、とても献身的に接していただけたと思います。新型コロナウイルスの感染予防としての面会禁止は家族としてはとても不安な状況にありますが、リハビリスタッフのSさんからは妻がリハビリを行っている姿や生活している動画を頻繫に送っていただきとても心が救われました。こんな事をしてもお給料に反映されるわけでもないと思いますが、患者だけではなく、患者の家族の事まで考えて仕事ができる素晴らしい方だと思います。Sさんだけではなく、他のスタッフの方々にもとても良くしていただき、本当に感謝しています。退院して2ヶ月以上経ちましたが、現在はほとんど車イスを使用することなく、家の中では、自分の足で歩いて生活しています。転ぶ事もありません。着替えやトイレも1人でできるようになってきて、食器も洗えるようになりました。もちろん本人の努力もありますが、鶴巻温泉病院でのリハビリの賜物だと思っています。本当にありがとうございました。
(2022年 5月 ご退院・回復期リハビリテーション病棟)