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鶴巻温泉病院 〒257-0001 神奈川県秦野市鶴巻北1-16-1 TEL 0463(78)1311

回復期リハビリテーション病棟 10の取り組み

回復期リハ制度ができた2000年に県内で最も早く回復期リハ病棟の運営を開始、神奈川県のパイオニアとして日々努力しています。 副院長 今西 剛史

回復期リハビリテーション

当院回復期リハビリテーション病棟の方針

「患者さま・ご家族のより良い退院後の“Enjoyment of Life”を実現できる回復期リハビリテーションとなる」

 患者さまが退院後、もとの生活の場所でご家族とともに、また独居であっても楽しい生活を送ることができる。それを実現できる病院・病棟を目指しています。
 当院のチーム医療は、患者さま・ご家族はもちろんのこと、図のようにすべての職種がチームの一員です。このチーム全体で、患者様のQOL、Enjoyment of Lifeを高めるべくリハビリを行っています。
チーム医療イメージ

回復期リハビリテーション10の取り組み

 回復期リハビリテーション病棟協会で作られた看護や栄養など、各々に “10か条“ があります。それにならって当院でも開設早期から ”10の取り組み“ を作り運営してきました。
 10の取り組みの基本は変わりませんが、常に変化と進化を続けることができるようにその都度内容の見直しをしています。

1. リハビリテーションの充実

リハビリテーションスタッフ
 病院全体で理学療法士(PT) 100名、作業療法士(OT) 66名、言語聴覚士(ST) 37名、レクリエーショントレーナー(Rec) 15名が在籍しており、そのなかで回復期リハ4病棟にはPT 61名、OT 43名、ST 27名、Rec 5名の訓練士を配置しています。(2014年10月時点)
 
当院回復期リハビリテーション病棟の特徴
  1. 入院早期 在宅訪問(家屋)調査

     在宅復帰を目指すために、入院後できる限り、「早期に退院後の生活に対する詳細な情報を収集し、それをもとに在宅復帰に向けた具体的なチーム計画を立案する」ために、入院後早期(入院後2週間から1か月が目安)の在宅訪問(家屋)調査を実施しています。

  2. フレックスリハビリテーション体制
    病棟での歩行訓練

    病棟での歩行訓練

    病棟での歩行訓練

    病棟での歩行訓練

     より良い在宅復帰に向けて、日常生活動作獲得の促進を図ること、「できる限り早期に患者さまの “できるADL” を “しているADL” へがチームの合言葉」を目的にPTの早出リハビリ(朝7時から8時40分)から開始しました。

     その後、OT(17時から18時40分)、ST(17時20分から19時)の遅出リハビリを開始し、現在はPT、OT、STのフレックスリハビリとして、患者さま個別の生活リズム、訓練の進み具合に応じてリハビリを行っています。

     患者さまの生活の時間の中に訓練士が病棟へ出向き、診療業務の一環として患者さまの実際の日常生活動作へ病棟スタッフと協働してアプローチしています。 ※ADL(日常生活動作 Activities of Daily Living)


  3. 在宅復帰に向けた綿密な連携体制
    NST(栄養サポートチーム)

    NST(栄養サポートチーム)
    定期的に各病棟を
    回診しています

    NST(栄養サポートチーム)

    NST(栄養サポートチーム)
    定期的に各病棟を回診しています

     在宅復帰を目指すほぼすべての患者さま・ご家族に対して「退院前在宅訪問(家屋)調査(指導)」を行っております。

     自宅訪問に際して、患者さま・ご家族、担当リハビリスタッフ、ケアマネージャーが在宅訪問に同行することはもちろんのこと、当院では「訪問リハビリスタッフ」「在宅スタッフ(訪問看護・介護)」「家屋改修・福祉用具業者」なども参加して、患者さま・ご家族の在宅復帰・社会復帰を支えています。

     また入院中には嚥下・栄養カンファレンス、NST回診を実施しており、退院後、在宅での栄養管理が必要な患者さまには「訪問栄養食事指導」を実施し、地域医療との連携を進めています。※NST(栄養サポートチーム Nutrition Support Team)

  4. ロボティクスの推進・医療機器の導入

     今年度からは、ロボティクス推進にむけて取り組み始めました。来年度に歩行支援ロボット “ロボットスーツHAL(Hybrid Assistive Limb)” の導入を予定しています。介護スタッフに対する介護支援ロボット、患者さまに癒しを与えるロボット(デモではスタッフが一番癒されていました)も順次導入予定です。

     また医療機器としては、ドライブシミュレーターを導入し、運転評価のみならず、高次脳機能障害機能障害の訓練に活用しています。今後さらに各種の最新の医療機器、訓練機器の導入をすすめ、先進的なリハビリを進めていく予定です。

  5. ドライブシミュレーター

    ドライブシミュレーター

    ドライブシミュレーター

    ドライブシミュレーター

    若い患者さまが増え、自動車運転の要望も多くなっています。高次脳機能障害の訓練にも役立っています。

    若い患者さまが増え、自動車運転の要望も多くなっています。高次脳機能障害の訓練にも役立っています。


  6. トレッドミルと部分免荷装置

    トレッドミルと部分免荷装置

    トレッドミルと部分免荷装置

    トレッドミルと部分免荷装置

    身体を機械で吊り下げて、歩行や重心移動などの練習をします。正常に近い歩行練習を長時間行うことが可能です。

    身体を機械で吊り下げて、歩行や重心移動などの練習をします。正常に近い歩行練習を長時間行うことが可能です。



 

 

2. 重症患者さまの受け入れ

 当院は開設当初から「重症であっても可能な限り断らない医療」を展開してきました。平成25年度の入院患者さまの入院時FIM は脳血管50(全国68)、整形68(全国80)、廃用 61(全国65)と全国平均以下です。

 重症患者さまにもリハビリの機会を提供する。在宅復帰が最初から無理と思われても、患者さまの社会復帰がリハビリであるからできるだけ断らずに受け入れることを方針として現在も継承しています。


 
FIM:機能的自立度評価表

 FIM(フィム):機能的自立度評価表(Functional Independence  Measure)の略で、患者さまの日常生活動作をみる検査の中で、現在最も信頼性の高い検査法。合計は18点~126点で、合計点が高いほど、実生活での日常生活動作の自立度が高いことを意味します。


 

3. 認知症・高次脳機能障害患者さまの受け入れ

 重症患者さま同様に認知症・高次脳機能障害患者さまは入院を断られることが多く、東京、神奈川全域から問い合わせが多い状況です。どのような患者さまも受け入れができるように、入退院調整担当看護師が実際に急性期病院へ赴き、患者さまを診させていただくことで可能な限り受入れができるようにしています。


 

4. 医療・看護・介護の充実

 回復期リハの患者さまは亜急性期の状態で転院されるため、医療依存度が高く、専門性のある医療、看護が必要とされます。当院にはリハビリ専門医、リハビリ認定臨床医、脳神経外科専門医、整形外科専門医、泌尿器科専門医、循環器専門医、呼吸器専門医、緩和ケア専門医が勤務しており、専門医が各々に連携を取り協力しつつ治療・リハビリを行っています。

 看護は回復期リハビリ認定看護師、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師、感染管理認定看護師が勤務しています。また、感染対策委員会、褥瘡対策委員会、NST委員会、摂食嚥下チームが専門性を持ってリハビリにあたっています。


 

5. 学術

 当院は公益社団法人日本リハビリテーション医学会|リハビリテーション研修施設に認定されています。現在、各科の専門医を持つ医師が、リハビリテーション専門医資格も取得するべく研鑽を積んでいます。

 各種学会にも積極的に参加、毎年多くの演題発表をしています。雑誌への執筆、各種研修会講師なども積極的に受けています。その他にも多くの教育機関(医師、看護師、介護福祉士、訪問介護員・ヘルパー、リハビリ療法士、薬剤師、管理栄養士)・企業・施設などの研修施設として、学生や社会人の研修を多数受け入れています。治験や研究なども可能な範囲で進めています。


 

6. 歯科・口腔ケア

 回復期リハ病棟ができる以前から、当院では歯科医師・歯科衛生士の介入を行ってきました。口腔ケア、歯科治療、摂食・嚥下に対して歯科医師・歯科衛生士が積極的にかかわっています。

 入院時にはすべての患者さまに無料で歯科検診を行います。その中で治療の必要や、希望があれば治療を進めていきます。現在は摂食嚥下チームのメンバーとしてかかわっています。また訪問歯科診療も進めており、入院中に治療が終わらなかった場合などもフォローを行っています。


 

7. 摂食・嚥下障害に対する取り組み

 1998年に摂食嚥下口腔ケアプロジェクト(医師、看護師、歯科医師、歯科衛生士、ST、管理栄養士)を発足させ、1999年からは嚥下造影検査を開始し、2005年からは栄養委員会で摂食嚥下・栄養管理をトータルに管理しています。

 現在、各回復期リハ病棟単位で2週に一度、摂食嚥下・栄養カンファレンス(医師、看護師、ST、管理栄養士、薬剤師)を行い、嚥下のみならず栄養管理も含めて検討を行っています。2014年には摂食嚥下チーム(医師、看護師、介護福祉士ST、PT、OT、管理栄養士、薬剤師、歯科医師、歯科衛生士)の運営を開始しました。回復期リハ病棟を横断的に回診し、できるだけ早期の経口摂取を目指しています。


 

8. 栄養管理

 効果的なリハビリを行うために、管理栄養士を病棟配置し、栄養状態の安定と疾患管理をおこなっています。急性病院から低栄養で入院するケースも少なくありません。当院の栄養管理は、病棟担当制とし、入院時に患者さま、ご家族への食歴、アレルギーの有無、通常体重など食事相談を行い、臨床診査、生化学検査と併せて栄養状態を評価します。リハビリの強度に応じた栄養量の設定、感染症に強い身体を作り、早期経口移行・食事形態のアップを目標に、昼食時は「ミールラウンド」を行い、栄養量の充足、食事形態の確認を行っています。

 栄養科では摂食嚥下プロジェクト発足時より嚥下食の開発や、嚥下造影用の食材の提供を行ってきました。現在は嚥下栄養カンファレンス、NST、摂食嚥下チームの一員として患者さまの栄養管理、食べる楽しみの獲得に努めています。また、栄養科とは独立して栄養サポート室を設置していることは、当院の栄養管理の特徴と言えると思います。


 

9. 病院間連携、地域連携

 地域連携パス制度の始まる以前から、急性期病院・回復期リハ病院・開業医との連携に参加をしてきました。2001年11月の第1回から神奈川脳卒中カンファレンスに参加し急性期病院と回復期リハ病院との連携を開始し、2005年11月からは急性期病院と開業医の連携の会である湘南脳卒中研究会に参加を始めました。

 2008年には地域連携パスの制度が開始され、神奈川西部脳卒中連携パスの会をはじめ、神奈川脳卒中広域シームレスを通じて多くの連携を取っています。神奈川脳卒中カンファレンスを通して、湘南鎌倉総合病院脳卒中センターからは平均9日で患者さまが転院してこられます。自宅退院率も高く、発症から回復期リハ病棟退院までは約50日短くなっており、医療経済にも大きく貢献していると思われます。


 

10. 在宅療養支援

訪問リハビリ(鎌倉サテライト事業所)

訪問リハビリ
(鎌倉サテライト事業所)
道が狭く混雑するので
電動自転車も使って訪問しています

訪問リハビリ(鎌倉サテライト事業所)

訪問リハビリ
(鎌倉サテライト事業所)
道が狭く混雑するので電動自転車も使って訪問しています

 充実した在宅療養支援があることで、安心して回復期リハ病棟から住み慣れた町、自宅へ退院し、楽しい生活を送ることができるようにサポートを考えています。訪問リハビリテーション(PT、OT、ST)、訪問栄養食事指導、訪問歯科などの訪問系サービス、在宅応援外来、レスパイト入院、ショートステイなどの在宅支援体制も充実させています。

 また、当医療法人社団三喜会では、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所をはじめ、高齢者複合施設、訪問看護等々のサポート体制を整え、在宅療養を支援しています。


 

 

これからに向けて

 回復期リハ病棟の充実はもちろんのことですが、これからは地域医療が重要です。

 回復期リハ後に地域に戻られた患者さまが楽しく安全に暮らせることが大切です。

 そのために、地域との結びつきをさらに強化し、地域社会の中で開かれた病院を目指しています。コンビニエンスストアのような利便性のある、コミュニティーセンターのようなアットホームで地域住民の交流の場となるような開かれた病院が理想です。

 慢性期の幅広い病態に対応ができ、回復期リハから在宅・療養までシームレスで質の高い医療サービスを提供していきます。

当院の在宅療養支援

当院の在宅療養支援

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