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【貼り薬について】薬剤科
2019.04.10
貼り薬は皮膚に貼付して薬の効果を発揮させる製剤です。
貼付部位で局所的に効果を発揮する薬剤が一般的に馴染み深いと思いますが、最近は皮膚から吸収され血中に入った薬剤が全身に作用する「経皮吸収型製剤」も増えています。
局所で作用するものには
- 消炎鎮痛効果のある湿布薬
- 表面麻酔作用のあるテープ剤
などがあります。
湿布薬には熱をもった患部に使用するメントール(ハッカ油)等が配合された冷湿布、血行不良による痛みをもった患部に使用するトウガラシエキスが配合された温湿布があります。
患部に貼るだけなので使い方が簡便であり、効果も直接的に発揮することができるといったメリットがあります。
全身で作用するものには
- ドパミン作動薬を配合したパーキンソン病・レストレスレッグス症候群の治療薬
(2018年4月の中島医師のスタッフコラム「パーキンソン病の睡眠障害と治療」の回に薬剤の詳しい紹介がされています!)
- 抗認知症薬(コリンエステラーゼ阻害薬)を配合した薬剤
- 気管を拡げる作用のある薬剤を配合した気管支喘息の治療薬
- 心臓の冠血管を拡げる作用のある薬剤を配合した狭心症の治療薬
- ニコチンを配合した禁煙補助薬
などがあります。
こちらも使い方が簡便であり、目で見て薬剤使用の有無が確認できる、血中濃度が安定している、薬を飲めない方にも使用できるといったメリットがあります。
利点の多い「貼り薬」ですが注意が必要な点もあります。
- 貼り薬を長時間貼ることで皮膚が軟らかくなったり(浸軟)
- 剥がした際の物理的な刺激によって表皮が剥離する
- 添加剤・粘着剤・成分に含まれる刺激物による化学的な刺激によって接触皮膚炎を起こす
などの皮膚障害に注意が必要です。
貼り薬を使用する際は
- なるべく同一部位に貼らない
- 皮膚が乾燥した状態で貼る
- 皮膚の清潔を保つ
- 皮膚の水分量が少ないと皮膚のバリア機能も低下するため保湿にも気を配る
- 傷や湿疹などのある部位にはなるべく貼らない
- 皮膚表面を傷つけないようゆっくり剥がす
という点に気を付けると良いといわれています。
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