スタッフコラム
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摂食嚥下障害看護認定看護師「奥深いとろみの世界」

2020.12.01

摂食嚥下障害看護認定看護師 加藤 久美子

 去る10月3日、ラダーⅡ以上の職員を対象に専門看護師・認定看護師が「トータルケア研修」という研修を行いました。その中の1コマを担当し、上記をテーマにとろみについて講義や演習を実施しました。

 当院ではとろみの使用者が多く日常的に使用していますが、職員自身が体験する機会はあまりありません。そこで、改めてとろみについて見直すきっかけになればいいなと考え、研修を企画しました。

模型を使用し、嚥下について説明しています
模型を使用し、嚥下について説明しています

 研修ではラインスプレッドテスト(とろみのついた溶液が一定時間に広がる距離をみることによってとろみの程度を数値化する方法)を行い、当院のとろみの分類が合っているか確認を行いました。中間のとろみは若干の違いが出ましたが、薄いとろみと濃いとろみに関しては誤差がないことが確認できました。またダマを作り、それも判定しましたが中間のとろみが薄いとろみより値が大きくなりました。

 受講者からは「少しぐらいのダマは大丈夫かと思っていたけど、こうして数値で確認すると誤差が大きいのが分かり、きちんと規準通りにとろみを作ろうと思いました」との感想がありました。

実際にラインスプレッドテストを行っています
実際にラインスプレッドテストを行っています

 さらにペットボトルのお茶3種類にとろみをつけ、飲み比べを行いました。同じ緑茶でもとろみがあると味に違いが出て、飲みやすい、飲みにくいお茶が分かりました。「とろみ自体がおいしくない。患者さんは毎日飲んでいるため、辛さが分かった」と発言する受講者もいました。

 毎日使用するとろみだからこそ、安全に患者さまに提供できるように研修の学びを活かしてくれることを期待しています。

※スタッフには写真公開の同意と許可を事前に得ております

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